ジュン アシダ 2019-20年秋冬コレクション - 現実を増幅、もう1つの“現実”へ
ジュン アシダ(jun ashida)の2019-20年秋冬コレクションが、2019年4月9日(火)に、青山・草月会館で発表された。インスタレーションのBGMとして、アーティストの渋谷慶一郎がライブパフォーマンスを行った。
“現実の増幅”
石段で構成された、ミニマルな雰囲気の会場で発表された今季のコレクションは、「amplify」=“現実の増幅”がテーマ。デザインは、リアリズムに基づいていながらも、フォルムや素材使い、ディテールによってどこか異彩を放つような、独特のオーラをまとっている。表現したのは、極限まで増幅された“現実”。現実そのものとは“違う現実”の世界へと導く。
静かな気品とダイナミズム
象徴的だったのは、イヴニングドレスだ。ヴィスコースベルベット、スパンコール刺繍、柔らかなポリエステルサテンを大胆に切り替えたイヴニングドレスは、スリーブを極端に長く設定し、流れるようなドレープでエレガンスを強調した。
マットな輝きのラメツイル素材をリボンのように巻き付けて仕上げたドレスや、バラのようなモチーフのゴールドジャカードをあしらったドレスは、クリエーションのダイナミズムを表現しながらも、静かで確固とした気品を感じさせる。