ドキュメンタリー映画『娘は戦場で生まれた』が、2020年2月29日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。
シリア内戦を追う、緊迫のドキュメンタリー
いまだ解決を見ない、未曾有の戦地シリア。常に死と隣り合わせのなかで、1人の母はカメラを回し続ける。自らの愛する人びとの生きた証拠を残すため、すべては娘のため──
『娘は戦場で生まれた』は、ワアド・アル カティーブ、エドワード・ワッツ両監督による、シリア内戦をテーマにしたドキュメンタリー映画。2019年カンヌ国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞に加え、55を超える映画賞を受賞したほか、第92回アカデミー賞においては、⻑編ドキュメンタリー部⾨にノミネートされている。(受賞発表日は、日本時間の2月10日(月)。
娘のために回し続けるカメラ
今なお内戦の続くシリア。ジャーナリストを夢見る学生ワアドは、デモ運動への参加をきっかけにスマホでの撮影を始める。
しかし平和への願いも虚しく、内戦は激しさを増すばかり。うららかな都市は、独裁政権に破壊されていく。
ある時、ワアドは医師を目指す若者ハムザと出会う。廃墟のただなか、仲間とともに病院を作った彼は、延々と続く空爆の犠牲者の治療にあたっていたが、多くは甲斐なくこの世を去っていく。