2020年11月27日 18:35
ケイスケヨシダ 2021年春夏コレクション - きみに肉体があるとはふしぎだ!
ケイスケヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)の2021年春夏コレクションが、2020年11月24日(火)、東京・新荒川大橋下の河川敷にて発表された。テーマは“EMOTIONAL LANDSCAPES”。
〈わたし〉の肯定
3シーズンぶりのショーとなる、今季のケイスケヨシダ。不安を孕みもつ〈わたし〉という存在の輪郭を執拗になぞるような2020年秋冬の姿勢を半ば引き継ぎつつも、今季はその不安もろともに受け入れる力強い情熱が、この〈わたし〉がたしかに肉体をもって存在するのだというみずみずしい驚きがあふれているように思われる。
ジャケットに加える変調
張りつめたような緊張感を湛える礼服を基調にしつつも、切れ目やデフォルメ、執拗なリボンにより身体の不確かさを仄めかした先シーズン。なるほど今季も、ショルダーやスリーブ、バックに裂け目を覗かせるピークドラペルジャケットなどが、そのコアを引き継いでいる。他方で、テーラードジャケットは前後逆に、絞るようにアレンジしてドレス風に。身体と衣服のフォルムが違いに引きつるようにして、タイトながらも独特のシルエットを生み出した。
不穏さを力強さに転じて
先シーズンの製作の起点であった、古着のTシャツを解体・再構築したボディスーツは、今季は溌剌としたワンピースに。