2022年2月21日 12:23
【 『ファイトソング』感想6話】どんな人生でも持っていけるもの・ネタバレあり
Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。
2022年1月スタートのテレビドラマ『ファイトソング』(TBS系)の見どころを連載していきます。
かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。
思い出でお腹は満たされないし、思い出は自分の見映えを良くはしてくれない。
思い出で寒さがしのげるわけではないけれど、どうしてそれがほしいと願うんだろう。作り物の思い出でもいいと願うんだろう。そして、そんなヒロインを応援したくなるのだろう。
デートのたびに「いい思い出になる」と笑う花枝(清原果耶)を見ながら思う。
『ファイトソング』(TBS火曜22時主演・清原果耶)6話目。
進行性の病気で耳の手術を余儀なくされるヒロインは失聴する前に恋の思い出を。落ちぶれた一発屋のミュージシャンの芦田春樹(間宮祥太朗)は、再びヒット曲を作るためにエモーショナルな体験を。
それぞれの目的が一致して、始まった作りものの恋のお話も折り返しの後半である。
偽装恋愛から始まる恋愛ドラマは、昨今の流行でもあり沢山あるけれども、この『ファイトソング』と他の偽装恋愛ものが違う点は、これまでの偽装恋愛ドラマは恋愛や結婚の『形式』だけが最初に必要だが、今作では恋のときめきや情動までも作りものとして求めていることだ。