日本女性の代表花と評される『女郎花』を知っていますか?
こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。
ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言(ひとりごと)』にお付き合いください。
女郎花(オミナエシ)はいかが
花ウンサーの押阪 忍です。
秋深し、秋を代表する花、『萩、尾花(ススキ)、葛、撫子、女郎花、藤袴、桔梗』が秋の七草です。万葉集にあるそうですが、
「秋の野に咲きたる花を指折りて、かき数ふれば七種の花」
この中の一つ、女郎花。これは、『女』という意味を持つ『オミナ』と、古語の『(圧)ヘシ』が変化した『エシ』が合わさって付けられた名前です。
「美女を圧倒する程 美しい花」という意味でつけられたそうですが、「え?それ程インパクトのある花!?」とは思えませんよね。
漢字ですと『女郎花』と書きますが、『女郎』という漢字が女性を意味するようになったのは、平安時代。当時は貴族の女性、つまり高貴な女性を表す言葉が『女郎』だったのです。
言葉の由来としては、他に、白いもち米を男性が食べていたことから、それを『男飯(おとこめし)』と言っていたのに対し、女性は黄色の粟飯(あわめし)を食べていたので『女飯(おみなめし)』と呼んでいました。
そして黄色の粟飯とオミナエシの花が似ていることから、やがて、『オミナエシ』とよばれるようになったという説もあります。
先日、知人女子学生に「『オミナエシ』を知っている?」と聞きましたら「聴いたことはあるけど、見たことはない。知らない」と返ってきました。
若い人で女郎花を見た方は少ないかもしれませんね。まして、『女郎花』を、『おみなえし』と詠むのですから。
「知っているか?」と聞く方がヤボかも知れませんね。でもでも、日本女性の代表花と評される『女郎花』。
秋の七草の一つとして 若い方に覚えていて欲しいと 花ウンサーは願っております。
<2022年11月>
1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2022年現在、アナウンサー生活64年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。
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