焼いていないのに『焼そば』の表記でOK? 日清食品が回答
『カップ焼そば』は、即席麺の1ジャンルとして広く浸透しています。
では、「焼いていないのになぜ『焼そば』なのか」という疑問を持ったことはないでしょうか。
この疑問について調べてみました。
『カップ焼そば』は焼いていないのになぜ『焼そば』なのか
カップ焼そばの代名詞の1つといえば『日清焼そばU.F.O.』ということで、日清食品株式会社(以下、日清食品)に取材したところ、以下のような回答がありました。
即席麺の表示は、消費者庁が定めた『食品表示基準』に基づいて行っています。
さらに、業界では『日本即席食品工業公正取引協議会』が、『即席めんの表示に関する公正競争規約』で『食品表示基準』を補足するルールを決めています。
即席麺の歴史の中で袋麺の焼そばが誕生し、その後、袋麺の焼そばをカップ麺で再現した即席カップ焼そばが1974年に誕生しました。
カップ焼そばは、調理工程上は焼いていませんが、袋麺の焼そば、つまり一般的な料理としての焼そばを再現したもので、消費者にも広く浸透し定着しています。
前述の『食品表示基準』および『即席めんの表示に関する公正競争規約』では、消費者に誤認を与える表示を行うことは禁止されていますが、『即席めんの表示に関する公正競争規約』の制定以前から存在しているカップ焼そばについては、誤認を与える表示として取り扱われていません。
※写真はイメージ
1974年の誕生以降、『焼そば』ですっかり定着
一般社団法人 日本即席食品工業協会(以下、日本即席食品工業協会)にも取材したところ、日清食品と同様の回答がありました。
即席麺の表示は、消費者庁が定めた『食品表示基準』に基づき表示するとともに、業界団体でよりよい表示と消費者に誤認を与えないために『即席めんの表示に関する公正競争規約』を定めております。
焼そばについて、即席麺では1960年代に袋麺の焼そばが誕生。その後、袋麺の焼そばをカップめんで再現する形で、即席カップ焼そばが1974年に誕生しています。
カップ焼そばは袋めんの焼そば、つまり一般的な料理としての焼そばを再現しており、調理時に『焼く』工程はありませんが、誕生以降、消費者に浸透し定着していると考えております。なお、上記の『食品表示基準』および『即席めんの表示に関する公正競争規約』では、消費者に誤認を与える表示を行うことは禁止されております。
しかしながら、『即席めんの表示に関する公正競争規約』の制定以前から存在しているカップ焼そばについて、当時から消費者より問題があるとの報告はなく、誤認を与える表示としては取り扱っておりません。
商品としての歴史が古く、『焼そば』と呼ばれることが世間一般に浸透しており、消費者が誤認するリスクは低いことから、「『焼そば』と呼称しても問題ない」と日本即席食品工業協会は考えております。
日清食品、日本即席食品工業協会の回答ともに、カップ焼そばは発売以降、「焼いてはいないけれども、一般料理としての焼そばを再現したもの」として認識されており、誤解を与える余地はないため『焼そば』と表記しているとのこと。
「焼いていなくてもこれは焼そば」と定着しているため、今さら名称を変える必要はないのかもしれませんね。
[文・取材/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]