「『勝手口』がわからない…」 若い人達に覚えて置いて欲しい言葉
こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。
ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。
勝手口が判らない…
お盆の8月です。夏のご挨拶の時季でもあります。長年の生活習慣のお気持ちが、宅配便で届けられる月でもあります。
ところで、拙宅には正面玄関と勝手口(かってぐち)があります。昭和時代までは新築の際、敷地に余裕があると、お客様を迎える正面玄関と、郵便受けが付き、日常買物などで出入りする勝手口を別々に設けたものです。
拙宅は東南の角地(かどち)で、南に正面玄関、その南の角を曲ってすぐの東に、勝手口があります。
さて、きょうのお話ですが、先日正面玄関のブザーが鳴りました。お客様と思い「誰方(どなた)でしょうか?」と尋ねると「宅配便で~す」という若者の声…。
「悪いけど、先の角を曲って勝手口に来て下さ~い」
「えっ、かってぐちですか?」
「そうです!」
「かってぐちって判りません」
「え?判らない? 左の角を曲った所に別の出入口があるから、そこへお願いしま~す」
「ハ?ハイ!?」