瞬く間に過ぎていく日々の中で、本当に大切なものに気づく感性を磨いていきたい
吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
秋の実り、人生の実り
収穫の秋、実りの秋を迎えました。実りの喜びを味わう時期です。
人の一生を季節にあてはめる。若い働き盛りの時期を過ぎて、人生の秋は50代、60代を過ぎた頃から…でしょうか。
種を蒔き、耕して、そして実りとなる。人生の大きな実り。そして、こうして過ごしている中でも繰り返されるのでしょう。
人生の実りを味わえる年代を迎えましたが、種蒔きの日々は続きます。
小さな種、大きな種。なんかこう、畑に一粒ずつ種を蒔いて、丁寧に土をかぶせて水をやっている……そんな日々です。
仕事のことで言えば、一つ一つの仕事を大切にすることも種を蒔くこと。何かを学ぶことも、人間関係を丁寧に紡ぐことも種を蒔くこと。
日々のささやかなことをも大切にすることが、蒔いたものを耕すことになり、心のあり方が栄養を与えることになる。