センスのいい家族が暮らす家【vol.31 ミッドセンチュリー建築の平屋・Hawkins邸】 | HugMug
大人も子どもも、家族みんなが過ごしやすい家づくりに大切なことってなんだろう? vol.31の舞台は、ロンドンにほど近い街ハットフィールド。自然と隣り合い、のびのびと子どもたちを育てられる平屋住宅を購入したクリエイティブな夫婦のお宅をご紹介。平屋ならではの天窓デザインなど家づくりのアイディアが満載です!
profile
Instagram:@_jesshawkins_@_iandme_@ed_scissor
FAMILY:4人家族(パパ・ママ・長女6歳・長男2歳)
HOUSE TYPE:一軒家(平屋)/リノベーション
HOUSE DETAIL:居住歴10年/4LDK+ガーデン
AREA:イギリス ハットフィールド
こだわりの住まいについて
好きなものを詰め込んだ家
以前は忙しないイーストロンドンに住んでいたというジェシカさん。「自然に囲まれ子どもを育てるのに合った環境と広いスペースのある場所に引っ越したいと思い、都会を離れることを決意しました」
10年前に購入したこちらの平屋住宅は、イギリスの歴史的建造物に指定されているミッドセンチュリー建築。「家全体をリフォームしましたが、まだやるべきことがたくさん。この家は家族とともに常に変化しているので、リフォームや内装のアップデートを常に進めています」
1階建てでところどころ天井がガラス張りのデザインなので、自然光が差し込み陰影が生まれるのがこの家のいちばんの特徴。
そして、玄関から庭までまっすぐに通る廊下がすべての部屋を直線的につないでいるので、別々の部屋にいても家族の存在をいつも近くに感じることができるのだそう。「インテリアに明確なルールはなく、好みはとても折衷的。ただ、そのときどきに惹かれたものを素直に選んできた結果、この家はまるで私たちの人生を映し出す博物館のような場所になりました」
LIVING ROOM
スタイリッシュなデザイン家具が主役
玄関から庭までまっすぐに通じる廊下と一体化した、扉のないシームレスで開放的なリビングルームは、家族が自然と集まる社交的なエリア。イギリスにしてはコンパクトなサイズながら、大きな庭との境にはフルオープンの掃き出し窓、隣のプレイルームから降り注ぐ自然光……と、家の中と外の境界が溶け合うオープンな空間。
人気急上昇中の〈Ligne Roset〉のTogoソファは中古で購入したもの。「ミッドセンチュリー建築に溶け込むモダンなデザインがお気に入りです」
壁には〈Vitsoe〉のシェルフシステムを。整然と飾られている小物たちは、トマスさんとジェシカさんが長年かけて集めてきた思い出の品々。
家の中心をまっすぐ伸びる廊下は、どこにいてもパパとママの気配を感じられる場所。
子どもたちにとっては、安心して遊べるお気に入りの遊び場。
イギリスの家に欠かせない暖炉の代わりとなる〈Morsø〉のストーブ。「ミッドセンチュリーのムードを高めてくれるところが気に入っています」
ディスプレイ台は、ジェシカさんが手がけるデニムブランド『I AND ME』のオフィス用に、〈LS GOMMA〉デザイン事務所へオーダーメイドで製作を依頼したもの。〈Harvey Guzzini〉のOlympeテーブルランプは、1970年代のデザインがお気に入り。
KIDS ROOM
子どもたちのためのスペース
リビングとダイニング、子ども部屋に囲まれた、ガラス張りの天井から自然光がたっぷり降り注ぐプレイルーム。広々とした空間にはオモチャも充実し、子どもたちがのびのびと遊べるお気に入りの場所。「家にいても太陽の光を浴びながら遊べるので、子どもの心と体の健やかな成長にもつながると思い、この部屋をプレイルームにしました」
天井は開閉可能なガラス張りなので、家にいながら外で遊んでいるような開放感を味わえる。
〈Fisher-Price〉のおままごとキッチンセットは中古で購入。
ミニーちゃんのお気に入り。
プレイルームと子ども部屋を仕切っているガラス扉はミニーちゃんのキャンバス。夜はカーテンを引いて光を遮っている。
中古サイトで購入した二段ベッド。「寝るためだけの部屋ではなく、遊び盛りの子どもたちにとっては遊び場のひとつにもなっています。それぞれが自分だけの空間を持てるのも、このレイアウトにしてよかったと思うポイントです」
〈IKEA〉のウォールシェルフと収納棚。ミニーちゃんは、たくさんのステッカーを貼って、自分らしくデコレーションするのに夢中。
ロンドンのヴィンテージデザイン家具ショップ〈The Peanut Vendor〉で買ったサイドテーブルは、子ども部屋でも大活躍。
DINING & KITCHEN
コントラストが新鮮
オールブラックで統一したスタイリッシュでミニマルなシステムキッチンとは対照的に、ダイニングには木の温もりを感じるヴィンテージ家具が並ぶ。そんなモダンとナチュラルのコントラストを楽しんでいるジェシカさん。「インテリアはジャンルにこだわらないほうですね。できるだけヴィンテージやアンティークのものを選ぶようにしています」
〈Vico Magistretti〉の名作チェア「カリマテ」のアームチェアがダイニングの主役。ダイニングテーブルは〈IKEA〉のものをセレクトし、名作家具を気負わず楽しむ絶妙なバランスが光る。
〈The Peanut Vendor〉で見つけたヴィンテージチェアは、使うためだけでなく、空間を彩るオブジェのような存在として楽しんでいる。
作業スペースをたっぷり確保したキッチンカウンター。ダイニングや室内ガーデンへと扉なくつながる開放的なつくりで、料理もはかどりそう。
キッチンは、床のタイルまでオールブラックで統一。「冷蔵庫や食器棚などの生活感が出る要素を収納扉で隠せるので、散らかりにくいのが嬉しいです」。床には、教会で使われていたタイルを再利用している。
マグネット式のナイフスタンドを活用し、さまざまなナイフをディスプレイ感覚で収納。ドライハーブを吊るしたり、小さなオブジェを飾ったりと、実用性と遊び心を兼ね備えたコーナーに。
INDOOR GARDEN
趣味を極める
日本でいう土間のようなこの場所は、ジェシカさんが大切に育てる植物たちが集う特別な空間。「ハーブや野菜、花など、さまざまな植物を育てています。植物の奥深さにすっかり魅了されて、今ではハーブ医学を学ぶコースを受講するほど夢中になっています」
家にある植物のなかには、祖父母から受け継いだものも多いそう。
幼い頃から植物が身近にある暮らしを育んできた、ジェシカさんらしさが感じられる。
存在感のあるアンティークのウォーディアンケース(テラリウム)。
室内でもガーデニングを楽しめる、ジェシカさんお気に入りのスポット。
WORK SPACE
ワークスペース
リビングルームの真逆に位置する静かな部屋は、トマスさんとジェシカさんの仕事部屋。部屋のサイズに合わせて壁側に机を設置することでスペースを最大限に利用している。この部屋にはちょっとしたコレクターでもあるトマスさんの趣味が詰まっていて、キャビネットには長年かけて集めた宝物がぎっしり。
〈The Peanut Vendor〉で購入したヴィンテージのチェアは、家に使われている木材と絶妙にマッチ。夫婦並んで作業をしても広々としている。
トマスさんが子どもの頃から大切に所有しているという1980年代のMy Pet Monster人形。
ガラス扉のキャビネットのなかには、トマスさんがコレクションしているフィギュア人形がずらりと並ぶ。「レアなものというより、へんてこでユニークなものが好きなんです」
ジェシカさんの机は、ミニーちゃんのお気に入りのお絵描きスポットでもある。
BED ROOM & BATH ROOM
とことんシンプルに
パパとママのベッドルームは、余計なものを置かないミニマルな空間。ウェディングギフトとして贈られた藍染めのパッチワークキルトが、シンプルな空間にさりげない彩りと温もりを添えている。一方、ベッドルームに隣接するバスルームは、モノトーンで統一したスタイリッシュなデザイン。異なるテイストを楽しむコントラストも、この住まいならではの魅力。
日本のヴィンテージの藍染めファブリックを使い、友人がパッチワークしてくれたベッドキルト。その風合いに合わせて、ベッドリネンは〈Piglet in Bed〉をセレクト。
オールホワイトのタイルで格子柄を描いた、モダンなバスルーム。空間全体をタイルで覆うというアイディアは、ジェシカさんによるもの。「壁にはブラックのアートを飾り、スタイリッシュなモノトーンの空間に仕上げました」
バスルームに置かれたアンティークチェアは、一見意外な組み合わせ。ジェシカさんが両親から譲り受けた大切な一脚。「子どもたちがお風呂に入っている間、ここに座って見守れるので、とても便利なんです」
GARDEN
憩いながら学べる場所
リビングと寝室からガラス戸でつながる広々とした庭は、屋外テーブルとベンチを備えた家族の憩いの場。今後は新たにグリーンハウスを建てる予定で、ジェシカさんの植物への情熱はさらに広がっていきそう。
木の幹に取り付けた吊り輪で元気いっぱいに遊ぶミニーちゃん。
ミニーちゃんと一緒に苗植えをするジェシカさん。「ガーデニングは、子どもたちが自然と触れ合う大切さを伝えられる、とてもいい機会になっています」
ガラスを効果的に取り入れ、家の中と外がゆるやかにつながる住まいを叶えたトマスさん&ジェシカさん一家。自然を身近に感じながら、家族みんなが心地よく過ごせる工夫が詰まった空間には、子どもたちの感性を育むヒントがたくさん。ぜひ、これからの家づくりや暮らしの参考にしてみてください。