くらし情報『免震不正 都庁も通天閣も原発も…次々浮上する“疑惑の施設”』

2018年10月24日 06:00

免震不正 都庁も通天閣も原発も…次々浮上する“疑惑の施設”

免震不正 都庁も通天閣も原発も…次々浮上する“疑惑の施設”


「地震で予期しない揺れ方をしたときに、大きなトラブルが生じる可能性は否定できません。そんな重大なことなのに、15年以上に渡ってデータ改ざんをしてきた。企業の倫理観が著しく欠如していると言わざるをえません」

違法建築の問題に取り組むNPO法人「建築Gメンの会」の大川照夫理事長がこう語気を強める。免震・制振装置のオイルダンパーの国内トップシェアをほこる部品メーカー「KYB」。同社と子会社によるデータ改ざん問題で日本中に“激震”が起きた――。長年にわたりデータを改ざんしたオイルダンパーが使われている建築物は全国で987件にのぼる。

「基準に満たないオイルダンパーを使うことは非常に問題です。建物は免震装置が働いたことを想定した上で、柱や梁の太さなどを決めて設計していきます。
耐性データに疑いのあるオイルダンパーを使った場合、想定よりも揺れ幅が大きくなったり、揺れる時間が長くなったりする恐れも。建物全体に影響する可能性があるのです」(大川さん)

19日には、KYBは所有者の了解が得られたという70施設を公表(表参照)。しかし、全体のわずか7%のみ。不特定多数の人たちが利用する役所や官公庁の建築物だけが並んでいる。

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