くらし情報『24歳でがん経験した日本テレビ記者「がん患者を癒す場を!」』

24歳でがん経験した日本テレビ記者「がん患者を癒す場を!」

私自身、『がんになった自分だからできることがある』と信じていたというより、正直、当時はそうでも思わないと気力を維持できなかった」

ちょうどHER2陽性タイプに効果のある分子標的薬が開発されたことも味方した。放射線など「治療のフルコース」を経て、8カ月の休職後、職場復帰を果たす。仕事に復帰することで不安が少しまぎれてはいたが、同じ悩みを語り合える場が欲しかった。

「当時は、報道でもがん患者にはモザイクをかけるような時代。特に若いがん患者の情報は少なかったんです。同じ体験をした人たちに会いたいと思いました」

’09年夏、仲間を集めて、35歳以下の若年性がん患者の団体「STAND UP!!」を立ち上げた。がん告知から5年目を迎えた’13年には、ヨガなどがん患者のためのワークショップを主催する「Cue!」をスタートさせて講演なども行い、海外のがん関連の会議にも積極的に参加。

「完治まで10年といわれる乳がんですから、5年目は“折り返し”のイメージ。
講演では『励まされました』という人がいて頑張ろうと思うんですが、同時に自分の体験を思い出してつらくなり、落ち込むということの繰り返しでした」

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