外食で生卵が消える!?TPPで成長ホルモン肉、除草剤野菜が上陸
(山田さん・以下同)
成長ホルモンで要注意なのがカナダ、オーストラリアなどで家畜に使用されているラクトパミンだ。
「ラクトパミンをエサに混ぜて食べた家畜が中毒症状を起こしたという報告もあって、EUや中国、ロシアでは使用が禁止されています。日本は、国内の畜産には使用を認めていませんが、使用された家畜の輸入は認めてきました。TPPによる関税撤廃によって、成長ホルモンや抗生物質を打った安い肉が大量に入ってきます。そうなれば国内の酪農家は廃業に追い込まれ、消費者は国産肉を選択する余地がなくなるかもしれません」
山田さんが大臣時代に試算すると、日本がTPPに参加したら、食料自給率が14%に減少するという結果が出た(’17年度で38%)。
■生卵が食べられなくなる
日本の食文化が損なわれる危険もあるという。
「卵の生食文化があるのは日本だけです。TPP協定では、食の安全はコーデックス基準に従うことになっていて、卵の生食はサルモネラ菌で健康被害が出る恐れがあるとして流通が禁止されています」
家でどう食べるかは各人の自由だろうが、外食で卵の生食は禁止される可能性が。
いずれ、すき焼きを生卵につけることができなくなったり、月見うどんがなくなったりするかもしれない。