2019年2月13日 11:00
2年の時効にご注意!「高額療養費制度」は年に何回使える?
「重篤ながんになったとしても“医療費が払えなくて苦労した”という声はあまり聞きません。日本には『高額療養費制度』という、収入に応じて上限を設けて医療費の負担を抑えてくれる制度がありますから、一般的な保険診療であれば“実費で数百万円”なんてことにはならないのです」
こう語るのは、NPO法人「がんと暮らしを考える会」理事長・看護師の賢見卓也さん。
「ただし、すべて“病院におまかせ”というわけにはいきません。基本的に、こういった制度は、加入者自らが保険者(健康保険組合や協会けんぽ、国民健康保険など)に申請する必要があるからです。とりわけがん患者となると、診断直後は、家族みんなで慌ててしまうこともあるでしょう。だからこそ、元気なうちから、医療費についての制度とその手続きの仕方について十分に知っておいていただきたい」
社会保険労務士で同会理事でもある石田周平さんは次のように話す。
「高額療養費制度では、基本的に『自己負担限度額』以上を支払う必要はありません。たとえば月収50万円の世帯であれば、医療費が100万円かかったとしても、1カ月の上限である8万7,430円で済むわけです」(石田さん)