埋葬する場所がなくなり、棺を運ぶため教会の前で待機する専用トラック(写真:アフロ)
「イタリアも、わずか3週間ほど前は、いまの日本と同じ五十数名くらいの死者数だったんです。でも、みるみるうちに増えていった。その数が更新されるのを見るたびに不安が高まります」
そう話すのは、イタリア在住24年のフードライターで、料理家の宮本さやかさん(55)。イタリアは3月26日、新型コロナウイルス感染者が8万人を超えた。死者数は、8,000人超に。
とくに感染者数が多いのは、ミラノを州都とするロンバルディア州。宮本さんが住んでいるのは、その隣のピエモンテ州にある、トリノという都市だ。
「食料など生活必需品の買い物はできますが、イタリアでは3月9日から全土で外出制限が続いています。
昨日、1週間ぶりにスーパーに行ったんだけど、みんなマスクをしていて目も合わせない。ふだんイタリア人はマスクなんてしないし、知らない人でも目が合ったらほほ笑むような、おおらかさがあるんですけどね」(宮本さん)
東京でも、25日から感染者数が40人を超えるように。“都市封鎖”が、現実味を帯びてきた日本で、宮本さんがつづるブログが注目を浴びている。