コロナ禍で働けないパート主婦の収入を守る3つの制度
「緊急事態宣言が出て、勤務先の店長に『うちも営業できないから、休んで』と言われました。収入が減って不安なんです……」(40代主婦)
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、4月7日、安倍晋三首相は7都府県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県)に緊急事態宣言を発令した。飲食店などが次々に「臨時休業」と店を閉める中、パート勤めの主婦は仕事を休むことで、収入が減少する悩みを抱えている。
総務省が’20年2月に発表した「労働力調査」によると、全国でパート・アルバイト勤めをしている45歳以上の女性は約700万人。「しゅふJOB総研」の川上敬太郎所長は、「まず自分の休みが、次の3つのどの状況にあてはまるかの確認が必要です」と語る。
(A)自分から「休みます」と自主的判断で休む場合。
(B)店や会社の事業主から「休んで」「(就業日数を)減らして」と、強制的に言われた場合。
(C)事業主の判断とは違い、都道府県知事からの休業要請(緊急事態宣言などによるものを含む)などで営業できなくなった場合。
次に確認することは、パートで働く人が「休んでも」収入が補償される3つの制度。社会保険労務士の加藤治さんが解説してくれた。
【1】年次有給休暇(有給休暇)
「パート勤務でも、条件を満たせば有給休暇がとれます。この場合、パート代は『満額補償』となります」(加藤さん)
休む理由のうち(A)(B)(C)いずれにおいても年次有給休暇制度は有効。自分がどれほど有給日数を所持しているかを勤務先に確認しよう。
【2】休業手当
「直近3カ月の平均賃金の60%以上の手当が出ます。ただし、あくまで会社側から休暇をとることが要請された場合のみ。自主的な事由で休みをとった場合は、この対象にはなりません」
さらに、(C)のように緊急事態宣言を受け勤務先が当面の間“閉鎖状態”になった場合は、休業手当をもらえない可能性もある、と加藤さん。
「そして週に○日、○時間勤務、といった就業条件を明記した『雇用契約書』が必要になります。知り合いのお店で働いている、というような人は同契約書がない場合もありますから、そのときは勤務シフト表などを見せて勤務先に交渉してみましょう」
【3】新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金対策となる特別有給休暇
小学校などに通う子どもが臨時休校で自宅にいるか、子どもが新型コロナウイルスに感染してしまった親・親族のためのもので、「半日単位」「時間単位」での休暇も助成金の対象になる。
パート主婦にとっては、勤め先の飲食店やデパートなどが閉鎖することで“失業危機”に陥りかねない状況。前出の川上さんは「休暇で得られる時間を最大限有効に使うべき」とも話す。
「コロナ禍が収束しても、経営の立ち行かない企業や飲食店もあるはず。時間が空いたときには、自分がいまの仕事以外に、何ができるかを探してみるのもいいかもしれません」(川上さん)
収入を守る3つの制度は、新しい可能性を広げるチャンスをくれるものでもあるのだ。
「女性自身」2020年4月28日号 掲載
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