【今週の悩めるマダム】
三浦春馬さんが急逝されたことが、まだどこか信じられません。熱心なファンだったわけではないのですが、いつもテレビで見ていた人がいきなり亡くなられて、しかも自死と報じられ、やるせない気持ちになっています。コロナのこともあって、ずっと気持ちがめいります。心にぽっかり空いた穴がふさがりません。 (大阪府在住・40代女性)
テレビで大活躍されていたからこそ、そして、まだお若く、輝かしい未来があったからこそ、あまりに悲しい出来事でしたね。どういう理由があったにせよ、予期せぬ不意なお別れのせいで、残された多くの人たちの心にぽっかりと穴が空きました。志村けんさんや岡江久美子さんの訃報を知ったときも、僕はやはり同じような気持ちになってしまいました。熱心なファンだったわけではないということですが、たぶん、同じ時代に同じ星の上に存在していたというだけで、お互い自然と励まし合えていたのでしょう。
その連帯感に穴が空くから心が痛いのです。輝いていた人が忽然と消えるから、寂しいという感情を通り越して、得体の知れない心の不安を覚えるのだと思います。病気や事故ならば仕方ないと言い聞かせることもできるのかもしれませんが、そうじゃなかった場合、なんとかできなかったのか、という無力感が人々の心に巣食うのでしょう。