2020年12月18日 15:50
GUは半数以上が2500円以下に…デフレスパイラル加速の懸念
12月1日、ユニクロと同じグループ会社のGUが、’21年から最大3割値下げすると発表した。GUは元々ユニクロより安価なブランドで、これまで2,990円だった夏物のワンピースを、1,990円に値下げする。GUの現在の平均価格帯は2,990円だが、’21年以降は全商品の半数以上が2,500円以下になるという。
コロナ禍で2〜3カ月先の景気は「悪化の一途」という分析結果もあり、デフレスパイラル加速が懸念されているそう。経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれたーー。
■景気回復の見込みなく、デフレに拍車
コロナ禍で、働く方の給料は4月以降7カ月連続で、前年同月より下がっています(’20年10月分・厚生労働省)。洋服販売などのアパレル産業は、こうした影響をいち早く受けるといわれます。というのも、給料が減って家計が苦しくなると、まずは夫のスーツを買わなくなり、次は妻の洋服をガマンし、それでもまだ厳しいときに、食料品などもっとシビアな節約に向かう傾向があるからです。
また、巣ごもり生活で外出自体が減っています。リモートワークで通勤しない方も多く、近所に出掛けるカジュアルな洋服があれば事足りることも、洋服価格の下落を後押ししているでしょう。