2020年12月31日 11:17
令和流・老後資金の考え方「WPP」で疲弊する前に見直しを
これからの時代の資産形成のキーワード「WPP」を知っているだろうか?WPPとは、第一生命・谷内陽一さんや日本の社会保障政策の第一人者である慶應義塾大学の権丈善一教授が提唱する、老後資金をまかなうための考え方だ。
「Wは、Working longerの頭文字で、できるだけ長く働くことです。一つ目のPはPublic pensionで公的年金のこと。二つ目のPはPrivate pensionで個人年金・自助努力を指し、iDecoや退職金、個人による預貯金や投資などが該当します」
そう語るのは、FPで夫婦問題コンサルタントの寺門美和子さん。貯金や投資も大事だが、人生100年時代の老後資金を考える際に重要になる考え方が「WPP」だという。
「『老後2,000万円不足する』という話がありますが、WPPの考え方では、できる限り長く働き、個人年金(貯金など)で中継ぎし、年金を繰り下げ受給(受給額を増加させ)します。それにより、自分で準備しなければならない“老後資金”の額をより現実的なものにするのです」
そこで寺門さんに、令和流・老後資金の考え方を教えてもらった。
【1】60歳で退職は古い令和はWorking longer:長く働く
「投資もいいですが、働くことは最も単純にお金を増やす手段です。