2021年10月3日 06:00
上白石萌音が本気エッセイ書下ろし「萌歌の一言に…」
(C)山本あゆみ
「中学時代は、思春期ならではの気恥ずかしさから、クラスの誰よりも“慎ましい”タイプだったんです。でも本当は、人前で歌うことも踊ることも大好きで。だからこそ当時は週末に通っていたミュージカルの教室が、そのもどかしさを一気に解消できる場所でしたね。この表現欲と才能はまた別なのだと、のちに思わされもしましたが(笑)」
こう話すのは、上白石萌音(23)。女優・歌手として多岐にわたり活動する上白石だが、その素顔は“読書好き”なごく普通の23歳。そんな彼女の日常が綴られたエッセイ『いろいろ』(NHK出版)の発売を機に、“いろいろ”な本音を聞いた。 本好きが高じて、装丁にまで自らのこだわりが詰まっているというが、本を好きになったきっかけは?
「小学校の司書の先生がとても素敵な方で、本の楽しさを教えてもらえたんです。小学2年生のころには、親戚からもらった『ナルニア国物語』シリーズを読破して、本の世界から想像を広げる喜びを知りましたね。
今や家の本棚はすっかりパンパンで、隙間に無理やり積み重ねている状態(笑)。最近読んだのはサガンの『悲しみよ こんにちは』ですが、訳者の河野万里子さんは『ラジオ英会話』の翻訳連載でお世話になっている先生で。