2022年4月10日 06:00
ママは日本一!トラック運転競うドラコン優勝の女性ドライバー
鮮やかに運転する石原さん
3月16日の午前8時。岡山市の運送会社「岡山スイキュウ」の倉富物流センターの広大な駐車場では、数十台もの大型トラックが出入りを繰り返し、早朝の冷気を吹き払うほどの活気にあふれていた。
「今日の荷物の量は?」
「ちょっと多めじゃのう」
「よーし、張り切っていこう!」
1階の事務所で体調チェックやアルコールの呼気検査をしながら、配送スタッフと丁々発止のやりとりをするのは、同社ドライバーの石原麻衣子さん(43)。
この業界での女性比率は2.4%と依然として低く、8年前から国土交通省でも女性トラックドライバーを、通称“トラガール”と呼び、さまざまな普及の取り組みを促進してきた。屈強そうな男性ドライバーが多いなか、スレンダーな体躯に鮮やかなライトブラウンの髪をした彼女は、やっぱり目立つ。
「これから、まずは荷物の積み込み。この作業からドライバーの1日が始まります」
点呼を終え、体育館のような冷蔵倉庫に入ると、石原さんは、フォークリフトで次々と運ばれてくる商品を、自らパレットを押してトラックの荷台に積み込んでいく。冷凍コロッケやギョーザなど、ふだんスーパーなどで見かける商品ばかりだ。