2022年6月17日 11:00
直葬で葬儀をあきらめた人へ…25万円で「遺骨で葬儀」行う神峯山寺の取り組み
神峯山寺の遺骨葬の様子(写真提供:神峯山寺)
コロナ禍で、葬送の仕方が大きく変化している。感染拡大を避けるために、病院からそのまま火葬場に運ばれる“直葬”が増加。実はそれによって、「死を受け入れられない」と悩む人が続出している。
「お葬式は、残された人が故人の死を受け入れて、心を整理し通常の生活に戻っていくきっかけになるものです。しかし、コロナ禍で、葬儀自体ができなかったり、十分な葬儀ができなかったと感じている家族や、葬儀に参列できなかった人は、その人が亡くなったことを実感するのが難しくなります。そうなるといつまでも落ち込んでしまったり、元の生活に戻ることが難しくなったりするのです」
そう話すのは、よりよい死と葬送を実現するため活動する、NPO法人「エンディングセンター」の井上治代理事長。
最近では、こうした“あいまいな死”を乗り越えるため、葬儀や供養をやり直す“弔い直し”のニーズが高まっているという。
■遺骨になっても葬儀を行える
「遺骨になり『もう葬儀はできない』と悩まれている方もいますが、そんなことはありません。
うちの寺では、お話を伺い、お経をあげる『遺骨葬』をとり行っています」