秋田の星空絶景宿が1泊1000円に!「県民割」よりお得な「市区町村割」
秋田県東成瀬村では90%オフで1000円で泊まれる宿も!(写真:PIXTA)
「新型コロナの感染状況の改善が確認できれば、7月前半より全国を対象とした観光需要喚起策を、実施いたします」
15日の記者会見で岸田文雄首相はこう述べた。
「各自治体が現在実施している『県民割』は、全国を6つのブロックに分け、同じブロックの県民を対象に旅行割引が適用され、『地域ブロック割』と呼ばれています。これを全国どの県でも利用できるように拡大する施策が7月1日開始で見込まれていましたが、首相は『7月前半より』と開始日を濁したんです」(全国紙記者)
やっと旅行プランが組める!と思っていた人はガッカリなはず。
だが「市区町村の独自施策には、県民割より魅力的なキャンペーンもあります」と話すのはトラベルジャーナリストの橋賀秀紀さん。
「各市区町村が鉄道や旅行会社などとコラボして、ユニークな割引サービスをすでに実施しています。そのサービス内容に合わせて全国から選ぶ楽しさがありますね」
多種多様だという「市区町村割」にも、ほぼ一定の利用条件はある。
「ワクチン3回接種済証、もしくはPCR検査などの結果通知書の提示が必要な場合が多いです」
そして、なかには「県民割と併用可能のものや、すでに売り切れが出ている市区町村も。早いもの勝ちなんです」と橋賀さん。
「観光地として全国的に有名な場所より、知名度的にマイナーなところほど割引条件がよく、ユニークなサービスがあったりします。インパクトで勝負しないと、全国の人に選んでもらえないからです。逆に私たちからすれば、“未知の市町村”に“お得に旅するチャンス”があるといえますね」
■6日間北海道のJR乗り降り自由パスが定価の半額1万2000円に!
「例えば、JR北海道の『6日間周遊パス』は、交通費単体では安くならないという『県民割』の弱点をカバーできるプランです」(橋賀さん・以下同)
補助金利用により、通常2万4000円が50%オフの1万2000円に。JR北海道内の在来線特急・快速・普通列車の普通車自由席およびジェイ・アール北海道バス(一部路線をのぞく)が連続6日間乗り降り自由になる。~9月30日(9月25日利用開始分まで)
「列車の便数の少なさに注意は必要ですが、鉄道旅で自然を満喫でき、また、運転しなくていいので昼からお酒を飲める利点も」
注意点はあと2つ、「現地でのみの販売」であることと、「購入した翌日からの利用」であること。
「札幌などの都市部に前もって入り、券売機で購入しましょう。また、補助金の上限に達したら割引は終了。早めの利用をお勧めします」
■秋田県東成瀬村では90%オフの1000円で泊まれる宿も!
秋田県東成瀬村の企画もお得なプランの代表だ。
「対象の宿泊施設は6つしかありませんが、星空がきれいな東北の山奥にある温泉宿に、県民割も併用して安く泊まれるチャンスです」
対象宿泊施設へ宿泊、1人1泊1万円以上で最大4000円の助成+県民割5000円引を受けられる。
例:宿泊料金1万円に対して、まず県民割から適用して5000円引、次に村のキャンペーンで4000円引、1000円のみが利用者負担となる。~8月31日チェックアウトまで。
県民割を併用で利用すれば、なんと最大9000円の値引が叶う。
そのほか、まだまだ見どころいっぱいの「市区町村割」、まずは各サイトで調べて興味を持った割引に、スマホでアクセスや問い合わせしてみよう。この時期限定の、忘れられない旅の思い出をつくるチャンス!
※いずれの割引も、チェックイン時にワクチン接種済証、またはPCR検査など陰性証明書の提示が必要となる。詳細は、各自治体や旅行会社などへ問い合わせを。