マスク不着用を注意され激昂、警備員を射殺した家族3人に終身刑
左:ラリー・ティーグ/右:ラモニア・ビショップ(デヴィッド・レイトン地方検事が発表したプレスリリースより)
米ミシガン州フリントにある1ドルショップ「ファミリーダラー」で警備員を射殺したとして、今月17日、3人の被告に仮釈放のない終身刑が言い渡された。地元ニュースサイトmliveなどが報じている。
事件が起きたのは2020年5月、すでに米国内では新型コロナウイルスが猛威を振るっていた。ファミリーダラーに来店した母親のシャーメル・ティーグ被告(45)とその娘ブライヤは、警備員のカルヴァン・ムナーリンさん(43)に呼び止められ、マスクを着けるよう促された。この当時、ミシガン州知事があらゆる店の店員と客にマスク着用を義務づける行政命令を出していたためだ。
母娘はひどく反発したためムナーリンさんは退店を言い渡し、レジ係にも接客しないよう釘を刺した。裁判に出廷した証人によると、ティーグ被告は車で店を去る際、ムナーリンさんを口汚く罵り、唾を吐きかけながら「また来るからね!」と叫んだという。
その20分後にティーグの夫ラリー被告(44)と息子ラモニア・ビショップ被告(23)が武装して来店し、ムナーリンさんの頭に銃弾を撃ち込んだ。
ただ職務を遂行しただけのムナーリンさんは近くの病院に運ばれたが、まもなく死亡が確認された。
これまでラリー被告とシャーメル・ティーグ被告、ラモニア・ビショップ被告の親子3人は第一級計画殺人罪と銃器使用の重罪で起訴されており、昨年11月10日に陪審員によって有罪評決が下されていた。終身刑が確定した後、担当検事補のマシュー・スミスは「終身刑にこれほどふさわしい3人を見たことがない」とコメントを発表している。
3人は、仮釈放を申請することのできない終身刑に服すことになる。マスクを拒否し、事件のきっかけを作った娘ブライヤは司法取引で有罪を認め、保護観察処分を言い渡されている。
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