中野英雄 息子の太賀が『愛という名のもとに』を見てくれない!
衣装も一つサイズが小さいスーツを用意してもらって、体を小さく見せるようにしていました」
共演者は豪華だった。
「主役は鈴木保奈美さん。『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)から1年後の撮影でしたので、その余韻がすごかった。ロケでは人が集まるし、ボクも『東京ラブストーリーのチョロさんですよね』とよく間違われたものです。
親友役の唐沢寿明くんとは、連日飲みに行き、プライベートでも親友のような付き合いでした」
もっとも印象に残っているのは、会社の金を横領したチョロが倉庫で自殺するシーンだろう。
「ほかの俳優陣は朝からロケを行っていて、ボクは湖畔の倉庫で『お前、吊られておけ』ってスタンバイ。お昼の弁当を食べるときに脚立を用意された以外は、ずっと吊るされていました」
いよいよ、ほかの役者陣が倉庫に到着。チョロの死体を見つけてからのシーンは、ほぼノーカット。
「ボクは疲れ切って、本当に死んでいるような気持ちに。親友の唐沢くんは“死んでいる”ボクを見て本気で泣いている。そして、興奮してものすごい力で胸をたたくんです。動くわけにはいかないのですが、苦しくて、苦しくて(笑)」
インパクトのある展開によって、ドラマは高視聴率を記録。