《一時は自殺を考えたことも》ガッツ石松さん 監督した大コケ映画のテープを自ら営業、選挙にも落選…おとぼけキャラの裏で過ごした“壮絶借金生活”

女性自身
《一時は自殺を考えたことも》ガッツ石松さん 監督した大コケ映画のテープを自ら営業、選挙にも落選…おとぼけキャラの裏で過ごした“壮絶借金生活”

ガッツ石松さん



プロボクシング元世界チャンピオンのガッツ石松さんが2日、肺炎のため都内の病院で亡くなった。76歳だった。

元WBC世界ライト級王者という輝かしい経歴を持ちながら、引退後は俳優やタレントとして独自の存在感を発揮。「OK牧場!」の決め台詞や、どこかとぼけた味わいのあるキャラクターで親しまれた。

しかし、テレビで見せていた明るい姿の裏側には、人の良さゆえの苦労も数多くあったという。かつて都内で広告会社を営んでいた男性は、突然ガッツさんが自分の会社を訪ねてきたときのことを回想する。

「あれは確か’91年頃だったと思います。ガッツさんがウチの会社に営業に来ましてね、『ビデオテープを買ってくれないか』と言うのです。
まさかテレビで見たことのある本人が飛び込み営業に来るとは思いもしませんでしたから驚きましたね。そのビデオテープは、ガッツさんが製作に関わった映画作品だったそうで、少し話を聞かせてもらったのです。

ガッツさんはその作品を製作していたころの苦労を語りながら、どこか申し訳なさそうに『おだてられて映画なんかつくってしまったんだ』と冗談交じりに話していました。そんな剽軽な人柄に心を動かされて、私もつい10本ほど買ってあげました。当時はストレスも凄かったのでしょう、全身からタバコの匂いを漂わせていたのも思い出します」

ガッツさんが売り歩いていたビデオテープとは、’90年に公開された映画『カンバック』だった。この作品は、ガッツさんにとって良くも悪くも忘れられない一本だったという。

「企画・製作総指揮・脚本・監督・主演をガッツさんが務めた、まさに“ガッツ石松渾身の一作”だったのです。おなじみの決め台詞『OK牧場!』も、この作品の監督を務めていた際、撮影現場で思わず口にした言葉がきっかけで生まれたと言われています。


ただ、撮影中は様々なトラブルに見舞われ撮影期間が大幅に伸びてしまったうえ、興行収入的にも大コケ。ガッツさんは当時、事業でも失敗していたこともあり、億単位の借金を抱えてしまったといいます」(映画業界関係者)

ガッツさんといえば’96年には衆院選に出馬するも落選し、そこでも約3億円の借金を抱えることに。借金の重みで一時は「自殺を考えたこともある」と語っていたが、様々な仕事を地道に引き受けてこれらの多額の借金も数年で返済したという。’23年のインタビューでもガッツさんはこのように答えていた。

《借りたものは返さなくちゃいけない。別のところから借金しても返すんですよ。それでいいんですよ。返すことで信用ができるわけ。
(略)いろんな人から何億円って借金をしていて、借金も返さないでテレビに出てバカなことやったら貸した人から怒られるよ。でも俺は約束を破ってないから。だから平気なの》(『文春オンライン』’23年3月7日配信)

タレントというプライドを殴り捨てて自らビデオテープを売り歩いていたガッツ石松さん。テレビで見せていた“おとぼけキャラ”の奥には、何度倒れても立ち上がる不屈の精神と、人を信じる真っすぐな人柄があったのだろう。

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