「僕らはもたれ合ってる」THE ALFEE デビュー53年でも仲良し、メンバー語る秘訣は“ぬるま湯の関係”
THE ALFEE(写真:本誌写真部)
8月25日にデビュー53年目を迎えるTHE ALFEE。ニューシングルのリリース、9月にはこれまでの軌跡を辿る映画『劇場版THE ALFEE 3000PREMIUM~トラベリングバンドが刻んだ3000本の奇跡と軌跡~』が公開、CMではNEWクレラップをマイクに熱唱と、この夏も多岐にわたる活動でエンターテイナーぶりを発揮している。それぞれの個性が光る3人が1つになって53年。50年以上バンドを続けてきてなお、「まだ未熟なんだな」と感じることがあるという。そんな彼らに、3人の関係性やバンドのこれからについて話を聞かせてもらった。
――振り返ってみて、どのような52年でした?
高見沢「これはもうライブにつきますね。ツアーをやって、ヒットが生まれて、またツアーをやって……、みたいな。『メリーアン』が出る前もツアーはやっていましたから。
トラベリングバンドって自分たちで言っているぐらいなので、それが生きる糧でしたね。それが今でも続けられているのは、ファンのみなさんに支えていただいてるから。感謝しかないですよね」
――親子でアルフィーのファンという方もいらっしゃるのでは?
坂崎「そうですね。おばあちゃんから娘さん、お孫さんまで3世代でファンとか、胎教のために聞かせていたという方もいますよ」
桜井「その逆のパターンもあって、娘さんや息子さんが紅白を見たり、『ALFEE KITCHEN』の“玉ねぎ事件”を見ておもしろそうだからって、ライブに来てくれた親子もいますし。特に、玉ねぎ事件はかなりファンを増やすきっかけになったような気が」
――玉ねぎ事件とは?
坂崎「僕らは、ファンのみなさんのために、紙ではないDVDパンフレットというのをずっと作っているんです。その中に『ALFEE KITCHEN』というコーナーがあって、毎回いろんなレシピで料理をつくっていて。まぁ大体、高見沢がポンコツなんですけど、カツ丼をつくる回がいちばんインパクトがあった」
桜井「え!?この人大丈夫?ってなりますよ。カツ丼をつくるのに、玉ねぎを切らないでそのまんま鍋に入れちゃったんだから」
高見沢「その動画がバズっちゃって、それでファンになった人もいますよ。
アルフィーを知らずにその動画を見て、調べてみたら歌う人たちだと知ったとか。僕らをYouTuberだと思っていたみたいで(笑)。長くやっていると、思わぬところから興味を持ってもらえることもあるんです」
−−アルフィーといえば、24年末のNHK紅白歌合戦で、41年ぶり2度目の出場でした。これも若い世代に知られるきっかけになったのではないでしょうか。
坂崎「その前に出たのは83年だからね。それから41年もたつと、若い子はアルフィーをよく知らないという人も多かったようです。歌が始まって、桜井が歌いだしたときに、知らない子たちはびっくりしたみたい。“真ん中の人が歌わないで、左のヒゲのおじさんが歌うの!?”って」
桜井「“お前が歌うんかい!”って」
――でも、以前から知っている視聴者からは、みなさんの声が変わっていないことへの驚きもあったようです。
高見沢「ほとんどの楽曲で、キーは変わってないですよね。
桜井「やっぱりずっと歌い続けているからだと思います。40年ぐらい歌っているわけですから。それよりも、テレビに出ると大体『星空のディスタンス』を歌うことになるんですけど、その年その年に、若い人たちがこの曲を支持してくれるのがすごいなって。リリースから40年もたってるのに」
高見沢「でも50年以上やっていても、どのメンバーが歌ってるのか知らない人がいるってことは、おれたちもまだまだだなぁ〜って思いますね(笑)」
――アルフィーといえば、3人の仲がいいイメージもあります。解散をせずに続けられてきた秘訣を教えてもらえますか。
高見沢「それは、1人じゃ無理だからです(笑)。ソロでできるようなタイプじゃないですから、3人とも。
3人でいたほうが楽だし」
坂崎「3人でやっと1人分みたいなものですから」
高見沢「それぞれがそう感じてると思うし、アルフィーって、ずっとライブをやってきましたけど、反省会をしたことが1回もないんです。間違えたことを終わってから言っても仕方ないし、そこは個人の問題ですから、次間違えなければいいんです。そういう部分ではある意味“ぬるま湯”の関係ですよね。でも、ぬるま湯ってのは適温ってこと。ずっと浸かっていられる。それがアルフィーなのかなって。適温状態にいるから楽なんですよね。その状態を維持するのには、ある程度の努力は必要ですけど」
――3人のバランスが取れているんですね。
高見沢「支え合っているというより、僕らはもたれ合っているんです。誰かが誰かを支えているかわからないぐらいの感じがちょうどいいのかなと思います」
坂崎「50年たっても、学生気分は抜けてないですね」
――もう、家族みたいな感じなんですね。
坂崎「そうかも。もう、親兄弟よりも一緒にいる時間が長いですから」
――けんかとかはしないんですか。
高見沢「しましたよ。くだらないことでね。人の出前を先につまみ食いするんじゃねえよ、とか(笑)」
――音楽ではぶつからない?
高見沢「ないですね。そこはみんな不思議がる点ですが。
バンドって1人だけでは成立しない。で、長く続けることによって、どんどん熟成してきますよね。途中でやめちゃったらダメです。ずっと続けてるからこそできるフレーズもありますし、生まれた楽曲もありますから。長くやってきたバンドの1つの形がここに今あるのかなと僕は思いますけどね。だから、いちいちぶつかってる暇はないんですよ(笑)」
――では最後にグループ、もしくは個人として、今後に向けての目標や希望を教えてください。
高見沢「それぞれ考えてることはあると思うんですけど、ツアーが通算3千回を超えたので、これから何本続けられるのかというのは自分としては思うところでありますね。続けたいという願望は強いですから」
――高見沢さんは、BSで番組(『高見沢俊彦の美味しい音楽美しいメシ』/BS朝日)に出演されたりとお忙しそうですが。
高見沢「グルメ番組はおいしいものが毎週食べられるのがいいんです。けっこう食べますよ。おなか一杯でも、おいしそうなものが出てくるとつい食べてしまう」
桜井「普通だったらそれだけ仕事をしていれば、トゥーマッチになりそうなものだけど、健康なんですよね。出されたものは全部食べているし」
坂崎「すごい健康。いまだに、全部自分の歯ですしね」
坂崎「本当にすごい。あ、でも、髪の毛は全員地毛ですよ。それは強調したい!」
――坂崎さんと桜井さんの今後の目標もお聞かせください。
桜井「ライブを続けていることが体にはいいはずだから、ライブを1本でも多くやっていけたらなと。そのために個人でどうしていけばいいのかはわかっているはず。今まで続けてきたんだから」
坂崎「なんだかんだでね、3人でやってきました。ただ、僕らは大きい目標を持たないようにしているんです。次の次、くらいのライブまでは決まっています。中身は全然決まってないですけど。開催されることは決まっているので、そこを見据えてしっかり頑張っていきたいなとは思っています」
53年目も、衰え知らずの活躍を見せてくれそうだ――。