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「長く続けた経験が、原動力になる」俳優・溝口琢矢が芸能界で手に入れたもの

ぴあ
「長く続けた経験が、原動力になる」俳優・溝口琢矢が芸能界で手に入れたもの

(撮影/米玉利朋子)



俳優の溝口琢矢がドラマ『多すぎる恋と殺人』に出演する。

そこで今回はBOYSぴあ初登場の溝口に、出演を控える『多すぎる恋と殺人』、6月に出演を控えるミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』といった作品の話はもちろん、芸能界で20年弱活動してきた軌跡についてもインタビュー。

20年弱過ごしている芸能界での実体験を通して今思うことを語ってくれた。

芸能界入りのきっかけはバラエティ番組の夏休み企画

「長く続けた経験が、原動力になる」俳優・溝口琢矢が芸能界で手に入れたもの


2007年、12歳の時に俳優デビューした溝口。そのきっかけは、当時放送されていたバラエティ番組『どっちの料理ショー』の夏休み企画に母親が応募したことがきっかけだった。

「芸能界に入ったきっかけは、一言で言ったら親バカがスタートです。『どっちの料理ショー』の夏休み特別企画で、出演する子どもを募集していて、兄と一緒に応募したところ僕だけ通って、オーディションのようなものに行き、テレビに出演することになりました。当時の一張羅、サッカーのユニフォーム姿に自慢のリストバンドをつけていったのを覚えています。

それで、収録が終わった帰り道に、母から“楽しかった?”と聞かれて。“楽しかった”と言ったら、何を勘違いしたのか“芸能界いけるんじゃないか”と思われたみたいで(笑)。当時は人見知りがすごかったのですが、とりあえず聞かれたことには答えようと思ったのを覚えていて、気づいたらこの世界に入ることになっていました。ダンスも歌も経験がなく、お芝居はお遊戯会でのみ。そんな僕が受かったのは、なぜだったのか、いまだに不思議です(笑)」

「長く続けた経験が、原動力になる」俳優・溝口琢矢が芸能界で手に入れたもの


今回出演するドラマ『多すぎる恋と殺人』(日本テレビ系毎週月曜放送中)は、自由奔放で50人の恋人“マイラブ”がいる女刑事と関係を持った男性が、ある日突然次々と殺害される事件が発生するラブサスペンスコメディ。溝口は、マイラブの1人・EITOを演じる。

EITOは、作中の世界では人気のあるアイドルグループに所属している爽やかな青年という役どころ。ところが作中ではアイドルとして活動をしているシーンは出てこないため、どのようにキラキラとしたアイドルを表現しようかと考えた結果「今回のためだけに髪を明るく染めました」と笑顔を見せる。


ただ、EITOは人気のあるアイドル、キラキラ枠という肩書きだけではなく、一筋縄では説明できないクセのある役でもあるのだそう。

「こんなこと言っていいのかわからないですけど、EITOみたいな人が、もしも芸能界にいたら“仕事なくなるでしょ”と思うくらいに素行が悪いんです。僕の実年齢よりかは、5つほど歳下ではあるものの、若いからという理由では許されないくらいに、本当に態度が悪い(笑)。それでも、愛される理由があるキャラクターなので、僕としてはアイドルらしさよりも態度が悪いのに好かれるのはなぜなのか……ということに考えを張り巡らせました。
そもそも有名なアイドルグループなのに“マイラブ”の1人であって、特定の相手がいるっていうのは、どうなんだ、とも思ってしまうわけで(笑)。今回は、“こういう風に演じてください”という指定があまりなかったですし、彼のバッグボーンが描かれていたわけでもなかったので、EITOという役を作っていくことは悩みどころもありましたが、それ以上に楽しみどころでもありました。
指定が多い役を演じる方が悩みは少ないかもしれませんが、僕が今までやらせていただいた作品では、指定がないことが多くて。僕の中から引き出せるものとして、考えることは好きなんです。
今回ものびのび演じることができたのではないかなと思っています」

「長く続けた経験が、原動力になる」俳優・溝口琢矢が芸能界で手に入れたもの

「きっとボコボコにされる」――それでもワクワクが勝る理由

「長く続けた経験が、原動力になる」俳優・溝口琢矢が芸能界で手に入れたもの


溝口から見て、一筋縄では行かない役は6月上演のミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』でのカルロスも、そうだという。

同作は、ヴェネツィア国際映画祭で脚本賞を受賞した傑作映画を原作とした舞台。女優のペパ(望海風斗)、そして恋人・イバン(髙嶋政宏)と彼を取り巻く女性たちの物語で、溝口が演じるカルロスはそんなイバンの息子という役どころだ。

「映画を見た時に、なかなかカルロスが出てこなくて“いつ出てくるんだろうな?”と思っていたら、いいところで出てきて、ごちゃごちゃとしている女性たちの中にスッと入っていって“それ道理的に大丈夫?”みたいなことをやっているようなキャラクターでした。正直、僕の人生の中では、あんまり受け入れられないタイプのキャラクターではあったのですが、それぞれのキャラクターが“神経衰弱ぎりぎり”であるところを紐解いてみると、情熱的な愛とか恋が裏にはあったりして。僕が演じるカルロスも、表立って派手なキャラではないものの、そこに情熱を持っているキャラクターだなと感じています。
映画はドロドロの恋愛!という印象もありましたが、どのようなコメディに作り上げていくのか、それを自分が表現できるかといった、期待と恐怖が今は入り混じっています。」

「長く続けた経験が、原動力になる」俳優・溝口琢矢が芸能界で手に入れたもの


恐怖と期待――相反する2つの感情はどちらが大きいのか。率直な疑問をぶつけると溝口は「ワクワクしています」と少年のように瞳をキラキラさせた。


「きっとボコボコにされると思うんです、自分自身に。基本的に、今まで参加した作品で楽だったなと思えるものなんて一つもなくて、常に自分よりも長けている人たちの中にいさせてもらえることで、今、地に足つけられていると思っています。
特に30代になってからは、120%で頑張るのではなくて、地に足をつけて100%を確実に出すことをすごく意識しています。それは決して目の前のことに必死に慣れていないわけではなくて、20代の頃は目の前のことにがむしゃらすぎて先を見れていなかった。でも、30代になって先を見ることを重視した結果、今は地に足をつけて確実に経験をものにしようという感覚が大きくて。そういう意味で、今は楽しみで仕方がないです」

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長く続けることで成功体験が増え、原動力になっていく

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演じることについて話す時、溝口は目を輝かせる。アミューズの中でも“おしゃべり”だと自称するのも納得するくらいに、たくさんのエピソードを語ってくれる。その姿を見ていると、よっぽど演技が好きなのだろうとの印象を受けたが、そのことを彼に聞くと、俳優という仕事のおもしろみに気付かされたのは、つい最近だったと話してくれた。


「子どもの頃は、自分が引っ込み思案で喜怒哀楽の表現が苦手で自信を持てなかったことや、他の子役の方々と肩を並べた時に、意識の違いを見せつけられるような気がしてしまうなどの理由で、辛い思いや経験が何度もありました。ただ、そういった経験があったからこそ、今楽しいと感じられていると思います。
そう考えると、長く続けることって大事だなと思います。もちろん長く続けることだけが全てではないのですが、やっぱり長く続けると自然と成功体験も増えていと思います。辛いレッスンの先にあるお客さまの拍手だったり、会社に届いたファンの方からのお手紙だったり、そういった成功体験は続けることで得られますし、またさらに続けられる原動力になるなと思っています。長いステップをゆっくりゆっくり積み上げていって、今はできるだけ長く、この仕事を続けていきたいです」

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<作品情報>
『多すぎる恋と殺人』

日本テレビ系毎週月曜24時24分~24時54分放送
https://www.ntv.co.jp/deep-koisatsu/

撮影/米玉利朋子、取材・文/於ありさ

提供:

ぴあ

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