くらし情報『さまざまな角度から描かれた「出来事」を通してアーティストの立ち位置に注目『出来事との距離』6月3日より開催』

2023年5月23日 11:30

さまざまな角度から描かれた「出来事」を通してアーティストの立ち位置に注目『出来事との距離』6月3日より開催

フランシスコ・ゴヤ『戦争の惨禍』より「見るにたえない」1810-20年町田市立国際版画美術館蔵


ニュースや戦争を描いた作品にふれるときには、時代や立場によって表現できることが違うと気づかされることがある。そうした気づきを出発点とした企画展が、東京の町田市立国際版画美術館で、6月3日(土)から7月17日(月・祝)まで開催される。
例えば、時事を描くことができなかった江戸時代の浮世絵では、過去の歴史上の出来事や古典の物語になぞらえて、同時代の出来事を描いていたという。あるいは、画家が自身の経験を描くときには、時が経ったことで初めて伝えられるようになることや、表現が深まることもあるだろう。出来事との距離は、時代やアーティストの立ち位置によっても異なってくるのだ。
同展は、こうした視点から選んだ収蔵作品と若手アーティストの作品を合わせて約150点を展観するものだ。主な作家は、フランシスコ・ゴヤ、月岡芳年、小林清親、畦地梅太郎、浜田知明、馬場檮男、石井茂雄、郭徳俊、松元悠、土屋未沙、小野寺唯、ソ・ジオなど。
例えば、スペインの巨匠ゴヤは、ナポレオン戦争やスペイン内戦の惨禍を目の当たりにし、戦争の悲惨な様相を執拗なまでに描き出した。
浮世絵師の芳年は、幕末から明治初年にかけては、時事的なテーマも歴史画のかたちで描いていたが、明治期には時事報道の分野で活躍し、新聞の挿絵を多く手がけている。

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