2024年1月26日 16:15
ロイヤル・バレエ『ドン・キホーテ』映画館で上映 ギャリー・エイヴィス&若手ダンサーにも注目
英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2023/24 ロイヤル・バレエ『ドン・キホーテ』が、2月1日(木) までTOHOシネマズ 日本橋ほかで上映されている。本稿では舞踏評論家・森菜穂美の解説とともに見どころを紹介する。
『ドン・キホーテ』はあらゆるクラシック・バレエ作品の中でも最も明るく楽しいラブコメディで、華やかな超絶技巧もふんだんに盛り込み、スペインの生き生きと情熱的なパワーにあふれている。バレエ初心者でも、そのパワフルさと華麗な魅力に思わず引き込まれてしまう傑作だ。
バルセロナの街角を舞台にした本作は、『白鳥の湖』などで知られる巨匠マリウス・プティパが20代の頃、マドリッド王立劇場と契約し、スペインで過ごして闘牛やキャラクターダンスに夢中になった体験が生かされている。街の踊り子、闘牛士、ファンダンゴ、ロマの踊りなど多彩なキャラクターやエキゾチックな踊りが、作品に生き生きとした魅力的な味わいを加えている。
また、元プリンシパルで世界的なスターのカルロス・アコスタ(現バーミンガム・ロイヤル・バレエ芸術監督)が2013年に振付けを担当。劇中では登場人物たちが台詞を叫ぶ場面や、ダンサーたちが床の上だけでなく、テーブルやワゴンの上でも踊るといった演出も取り入れられた。