人気指揮者、下野竜也による「音楽の魅力再発見プロジェクト」、10回目のテーマは「大河ドラマ」だ。
オーケストラ付きレクチャーというこの企画は贅沢の極み。下野の説明や発言が、その場で音楽によって表現されるのだからたまらない。これはまさに理想のレクチャーコンサートと言えそうだ。その第10回目となる今回のテーマには興味津々。なにしろ日本の国民的人気番組たる「大河ドラマ」がテーマとなれば、クラシックファンならずとも「この曲知っている!」の世界観。
しかも歴代のテーマ音楽作曲家たちは、その時代を代表する作曲家たちだけに、その顔ぶれは、一覧表を眺めただけで圧倒される物凄さだ。過去の履歴を振り返ってみれば、第1回『花の生涯』の冨田勲を筆頭に、第2回『赤穂浪士』芥川也寸志、第4回『源義経』武満徹、第14回『風と雲と虹と』山本直純、第29回『太平記』三枝成彰など多士済々。
第42回の『宮本武蔵』には、エンニオ・モリコーネまで登場するのだから凄まじい。1963年から1923年までの62作は、まさに、現代作曲家たちの品評会と言っても過言ではないほどの充実ぶりだ。
さてさて、今回のプロジェクトでは、この中の何を取り上げて何を語るのか、マエストロ下野のトークにも興味津々。