2024年5月17日 10:00
豊竹呂太夫改め十一代目豊竹若太夫襲名披露 国立劇場5月文楽公演上演中
提供:国立劇場(撮影:田口真佐美)
5月9日(木)から、東京・シアター1010で『5月文楽公演』が上演されている。
これまで多くの伝統芸能公演を制作、上演してきた国立劇場だが、現在は再整備期間中。それでも、伝統芸能の振興のため、都内各劇場にて主催公演を続けている。本作は、昨年12月に国立劇場主催公演の新たな一歩を踏み出した足立区・北千住のシアター1010(センジュ)にて再び開催する文楽公演で、文楽を代表する大名跡「豊竹若太夫」が57年ぶりに復活。豊竹呂太夫改め十一代目豊竹若太夫襲名披露となる。初代は18世紀初めに竹本座とともに今日の文楽の礎を築いた豊竹座の祖として活躍し、このたび襲名披露する十一代目は、昭和前期に豪快な語り口で知られた十代目の孫で、現代を代表する太夫のひとり。初代が初演し、十代目も襲名披露狂言とした『和田合戦女舞鶴(わだかっせんおんなまいづる)』に挑む。
襲名披露は『寿柱立万歳(ことぶきはしらだてまんざい)』で幕開き。
大正4(1915)年10月、御霊文楽座初演『仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)』八段目「道行旅路の嫁入(みちゆきたびじのよめいり)」に挿入された引き抜きの場面として初演された。