2019年12月4日 12:00
第4回:『アナと雪の女王2』は何を描こうとしたのか? 監督が語る
(C)Kaori Suzuki
全世界で圧倒的な興行記録を打ち立てた『アナと雪の女王』は、これまでのディズニー作品のプリンセスやヒロイン像を大きく更新した作品として高評価を集めた。ジェニファー・リー&クリス・バック監督は前作でこれまでのディズニー作品に必ず登場した”悪役=魔女”を排除し、最後に強い王子さまが助けに来てくれる定型のドラマを選ばずに、“真実の愛”を描くことに成功した。
本作を機にディズニー・アニメーションは新フェーズに突入し、現代の観客の共感を集める新作が次々に製作されているが、これまでの定型を壊し、キャラクターの行く末を描き切った両監督が『アナと雪の女王』の続編をつくることは簡単なことではなかったはずだ。しかし、ふたりは「ストーリーづくりの初期の段階から、この映画のゴール=結末は見えていた」と言い切る。彼らはどこに向かって創作を進めたのだろうか? 『アナと雪の女王2』は一体、何を描こうとしているのだろうか?
(以下、ほんの少しだけ映画の後半の内容に触れています。これから劇場に足を運ぶ方はぜひ、映画をご覧になった後に、物語を思い出しながら以下のテキストをお楽しみください)