2023年4月21日 12:00
「重要なのは、矛盾の“間”に立つこと」池松壮亮が語る映画『シン・仮面ライダー』
庵野秀明監督が自ら脚本も手がけた映画『シン・仮面ライダー』が公開されている。本作は、1971年春にテレビ放映が始まった伝説の特撮ドラマ『仮面ライダー』を基にオリジナル作品として創作された。
主人公の本郷猛/仮面ライダーを演じるのは、池松壮亮。彼はこれまで数々の作品に出演してきたが、本作では“答えのない旅”を約2年間続け、誰もが知る/本作にしかいない本郷猛像にたどり着いた。
これから映画館で本作を観る観客も多いことから、映画の詳細には触れないが、本作では冒頭から池松演じる本郷猛が迷い、戸惑う青年として描かれる。気がつくと彼は自身の身体と精神のあり様がこれまでとは異なっていることに気づく。なぜ自分は正体不明の敵と戦っているのか? なぜ自分は容赦なく敵を殺すことができるのか? 混乱する本郷の前に緑川ルリ子と、その父・緑川弘博士が現れ、本郷は秘密結社ショッカーによって身体をオーグメンテーションされたことを知る。
仮面ライダーは放映から50年以上続く人気ヒーローで、現在も新作が放映されているが、その際、“変身ヒーロー”と呼ばれることが多い。
しかし、本作では作品の原点に戻り、仮面ライダーは変身ヒーローである以前に“オーグメントされた者”であることがしっかりと描かれる。