2023年5月15日 15:00
iri、最新アルバムインタビュー「今考えると“デトックスしたい”という気持ちだったのかな」
Photo:小境勝巳
オルタナR&B、ローファイ・ヒップホップ、アコースティックなどをナチュラルに取り入れた音楽性、そして、日常のなかにある光景や感情を反映した歌。iriのニューアルバム『PRIVATE』は、タイトル通り、彼女自身の私的なドラマを表現した作品だ。
前作『neon』以降のモードの変化、『PRIVATE』に至るプロセスについて語ってもらった。
――6thアルバム『PRIVATE』が完成しました。サウンドメイク、ボーカルの雰囲気を含めて、前作『neon』とはかなりモードが違いますね。
そうですね。『neon』はコロナ渦のメンタル的なダメージがかなり反映されていた気がして。リード曲の「摩天楼」もそうなんですけど、けっこう尖っていたというか。
サウンドに関しても、「無駄なものを入れたくない」というモードだったんです。ストイックに追求していたところがあったんですけど、今考えると「デトックスしたい」という気持ちだったのかなと。それもたぶん、今回のアルバムを作るために必要なプロセスだったと思います。1回リセットされて、再スタートみたいな感じもありました。
――外からのイメージやトレンドを気にせず、いい意味で“作りたい音楽を作っている”という印象もありました。