【対談:岸谷香×miwa】「1+1が2じゃなくて、もっといろんなものが出てくるはず」
今回、こうして誘っていただいたということは、岸谷さんの中でも、悪い思い出ではなくて、いい思い出にしていただけているのかなと思いました。
岸谷とてもいい思い出ですよ。
miwa私自身、山形のイベント、リハーサルから和気あいあいとしていて、とても楽しかったんです。武部さんと親しいミュージシャンが集まっていて、それぞれ楽器を弾くメンバーだったので、武部さんを介して、みなさんと仲良くやれたのがうれしかったです。
岸谷あの時、武部さんが掲げていたテーマは、“楽器を弾く人たち”だったんですよ。その前年度は、“ザ・シンガー”がテーマとのことでしたが、楽器好きが集まったのも、良かったなと思います。
――山形のイベントでは、一緒に「M」をやられたんですよね。
miwaそうなんですよ。
なんと岸谷さんがピアノを弾いてくださって、“えっ、私が歌っていいんですか?”って(笑)。私の歌に合わせて伴奏してくださってることが夢みたいで、信じられないような時間でした。歌い始める時も、私のほうを見て、合わせてくださって。多分、岸谷さんはご自分で弾き語りする時は、間のことなんか考えず、自分のタイミングで弾いて歌われていると思うので、大変恐縮しつつも、“幸せだな、なんて贅沢なんだろう”と思いながら歌っていました。