2021年7月14日 12:00
水泳選手からオペラ歌手へ。異例の経歴を持つ今井俊輔が語る『ファルスタッフ』の魅力
シェイクスピアの『ウインザーの陽気な女房たち』を題材に、ヴェルディが遺した最後のオペラ『ファルスタッフ』が2021年7月16日(金)から東京文化会館大ホールにて開幕する。どんな舞台になるのか、今回、タイトルロールのファルスタッフ役を演じる今井俊輔に話を聞いた。
老いた騎士で、酒好きで女好きなファルスタッフではあるが、今井は「大変名誉のある役で、演じがいがある」。今井自身、イタリアの師匠に「『ファルスタッフ』と『マクベス』をやったら、次は何をやるの?もうあなたのキャリアはフィニッシュよ!」と冗談めかしく言われたそうだ。「頭も体も宇宙のような」ファルスタッフを今井がどう演じるか。同じバリトンのフォード役との競演もオペラとしては珍しい聴きどころで、期待したい。
作品については「演劇的要素に富んでいて、リアリティがある演出。オペラ初心者でも見やすいと思う」。
また、ヴェルディアーノ(ヴェルディ歌い)として活躍してきた今井としては「ヴェルディがそれまで自分で作ってきた音楽を壊したり、揶揄したりしている部分が面白い」という。
新型コロナウイルスの感染拡大予防対策として、マスクをしながらの稽古。