2022年7月28日 14:30
室 龍太主演!「ON AIR 〜この音をキミに〜」開幕!
2020年に上演を予定するも、コロナ禍で全公演中止となった「ON AIR 〜この音をキミに〜」。そこから2年の時を経て2022年7月28日(木)、待望の初日を迎えた。今回、初日前に行われたゲネプロのレポートをお届けする。
【ゲネプロレポート】
なんとも気持ちが温かくなる、ヒューマンドラマだ。悪い人は出てこないし、登場人物がそれぞれ個性的で際立っている。今時には珍しいくらい、人情たっぷりの群像劇と言えるだろう。
物語は大きなマイクを持ち、何かの音を録音する桜木真(室龍太)から始まる。
音とラジオはこの作品の大きな柱。
真は、生まれつきの視覚障がいを持つ妹の鈴(羽瀬川なぎ)に、自分があちらこちらで録音、収集した音を聞かせることで世界を伝えている。その設定だけでもウルっときてしまうわけだが、真は風変わりで破天荒、図々しいくらい人との距離が近くて率直な男。実に憎めないキャラクターで、お試し移住で暮らし始めたほし観河町に、あっという間に溶け込んでいく。最初はちょっと失礼じゃないかと感じていた、町役場の谷山茜(新内眞衣)や高校生の上島明人(小西成弥)すら、いつしかお節介で行動力抜群の真に影響され、変化していくのが面白いところだ。