ジャカルタのど真ん中で開催された野球の東アジアカップ
5月3日から8日までの6日間、インドネシアの首都・ジャカルタで野球の東アジアカップが開催された。出場したのはインドネシア、フィリピン、タイ、シンガポール、スリランカ、香港という東南アジア諸国を中心とした6カ国。都心に位置するグラウンドで、ジャカルタの高層ビル群を背景に熱戦が展開された。
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「想い」が伝わり生まれる選手との信頼関係
「日本野球」を東南アジアに伝えることは、簡単なことでないのは容易に想像がつく。ただでさえ文化や人生観などに大きな差のある日本と東南アジア。まして、「日本野球」と言えば日本的な規律や精神性が凝縮されたような特殊な世界だけに、ギャップは小さくないはずだ。
東南アジアの野球と一口に言っても、国ごとに野球文化の浸透度などには差がある。指導にあたっても事情は異なるようだが、たとえばインドネシアの野中氏は基本的に「日本野球」をそのまま実践しているという。
2007年、初めて代表監督に就任した当初は、あまりの練習の厳しさに周囲からも非難の声が上がったという。
それでも「日本野球」を貫いたのは、甲子園を目指した高校時代の記憶があったからだった。