「子どもの思考パターンを探ると、子育てはもっと面白くなる」ママ友ドクター®・ゆみ先生インタビュー(前編)
基本的に脳の神経回路は一人ひとり異なるので、みんな多かれ少なかれ発達に特性はあります。その中でも、「一つのことに対する集中力がすごい」「好きなものに対しての興味が強い」「好奇心が強くて行動的」という特徴が、程度によってはいわゆるASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)などの特性と言われることもあります。
―ASDやADHDという言葉は最近になってよく耳にするようになった気がします。発達特性の子どもが増えている…ということでしょうか?
ゆみ先生:増えたわけではなく、認識が広まったのだと思います。この20〜30年で「目に見えない障害」をマスコミも取り上げるようになりました。バリアフリーや多様性にも理解が進み、「困ってる人たちがいるんだ」「普通とされることをうまくできない人がいるんだ」という考えが浸透した結果だと思います。なので、医師の診断がなくても「我が子は発達特性があるのかな」と考えるママも増えたのではないでしょうか。
一方、認識が広まったことにより、ちょっと個性が強いだけの子どもも、世間から「発達障害」とレッテルを貼られてしまうようにもなりました。
「障害」という表現によりネガティブなイメージもついてしまい、逆に苦しんでいるママもいる。