【夏の甲子園】2回戦・有明 - 長崎日大 両校の勝ち上がりを振り返る

第108回全国高校野球選手権大会は8月13日、阪神甲子園球場で第9日を迎える。13時30分から2回戦第1試合として有明(熊本) - 長崎日大(長崎)が行われる。

初出場の1回戦を9回2死からの逆転で拾った有明と、今大会最多の15得点で16年ぶりの夏1勝を挙げた長崎日大。片や1点を追う最終回に試合をひっくり返した勝負強さ、片や打線が振れてエースを温存できた余裕と、勝ち方の質が対照的な両校が顔を合わせる。ともに8月7日の初戦から中5日と登板間隔の条件は同じで、主戦投手をどう起用してくるかが試合を分ける。
試合を前に、両校の戦いぶりを振り返る。

◆有明(熊本)― 初出場、9回2死からの走者一掃で逆転勝ち

大会成績
1回戦(8月7日・第3日) 有明 6-3 立命館宇治

【大会通算】1戦1勝 6得点・3失点(1試合平均6.0得点・3.0失点)

6回まで0-3、そこから最終回に4点を奪った

熊本大会を勝ち上がり、夏の甲子園に初めて出場した有明の初戦は、京都の強豪・立命館宇治との一戦だった。試合は6回を終えて0-3。
初出場校が全国の舞台で3点を追う苦しい展開が続いた。

反撃は7回。1番・二塁の永田晴輝(3年)が中前へ2点適時打を放ち、1点差に詰め寄った。
そして1点を追う9回、敵失と暴投、2四球で無安打のまま2死満塁の好機をつくると、再び打席に立った永田が1ストライクから甘く入った直球を左中間へ運ぶ走者一掃の逆転3点二塁打。さらに三盗を決め、捕手の悪送球を誘ってこの回4点目を奪った。永田はこの試合2安打5打点の大暴れで、初出場での初勝利を引き寄せた。

左の2枚看板を9回まで注ぎ込んだ

投手陣は先発に背番号10の左腕・工修哉(3年)を立て、4回1失点。5回からエースで背番号1の左腕・斉藤遼汰郎(3年)が2番手として登板した。
最速146キロを持つ斉藤は5回を2失点にまとめ、打線が逆転した直後の9回裏を三者凡退で締めた。工と斉藤の「左の2枚看板」を接戦で惜しみなく使い、競り勝った1勝だった。工を先発兼指名打者で起用するなど、今大会から導入されたDH制の使い方にも工夫がのぞいた。

中5日、両左腕とも登板間隔には余裕

初戦は8月7日で、2回戦までは中5日。斉藤が5回、工が4回と回をまたいで投げているが、1週間500球の球数制限に対しては十分な余裕があり、両左腕とも2回戦へ問題なく回せる状態にある。接戦を1試合こなして「甲子園の戦い方」を経験できたことも、初出場校にとっては小さくない収穫だ。

◆長崎日大(長崎)― 今大会最多15得点、エースを5回で温存

大会成績
1回戦(8月7日・第3日) 長崎日大 15-1 立正大淞南

【大会通算】1戦1勝 15得点・1失点(1試合平均15.0得点・1.0失点)

18安打の猛攻で16年ぶりの夏1勝

長崎日大の初戦は、島根の立正大淞南との一戦。試合は2回に3連打などで3点を先制すると、6回に3点、7回に3点、8回に2点、9回に4点と加点を重ね、終わってみれば15-1の大勝だった。
チーム18安打の猛攻で、春夏通じて16年ぶりとなる夏の1勝をつかんだ。

口火を切ったのは2回。8番・小池郁(3年)が中前へ2点適時打を放って先制し、1番・太田涼介(3年)の適時三塁打で加点した。6番・竹内剛(3年)が二塁打2本と三塁打で存在感を示すなど、打線が上位から下位までよくつながった。

古賀は5回無安打7奪三振、大勝で継投に余裕

先発したエースの右腕・古賀友樹(3年)は、185センチの長身から角度のある直球と大きく落ちるカーブを武器に、5回を無安打7奪三振の快投。初回に2三振を含む三者凡退、2回2死まで4者連続三振と圧巻の立ち上がりを見せた。6回に初安打から1点を失ったものの、試合はすでに大勢が決しており、6回以降は中村、池田へとつないでエースを早めにベンチに下げた。大勝の展開が、そのまま古賀の球数温存につながった。


中5日、5回で降りた古賀は万全

初戦は8月7日で、有明と同じく中5日。古賀は5回で降板しており、投球回・球数ともに余力を残しての中5日となる。1週間500球制限を気にする局面ではなく、2回戦はエースを立ち上がりから全力で使える状態にある。

【夏の甲子園】2回戦・有明 - 長崎日大 両校の勝ち上がりを振り返る

初戦のスコアだけを見れば15-1で圧勝した長崎日大に勢いがあり、打線の状態も上向きだ。
一方の有明は6-3と競り合いを制した内容で、得点力そのものは長崎日大に一日の長がある。ただ、登板間隔はともに中5日で並び、エースはいずれも5回どまり。球数制限に縛られず主戦を投入できる点も両校で共通しており、投手の疲労という面での差はほとんどない。

勝ち方の質でいえば、9回2死から逆転してみせた有明の勝負強さと、序盤から大量点で試合を決めた長崎日大の破壊力という、性格の異なる強みの対比になる。
競った展開を経験した有明と、打線が振れている長崎日大。接戦になったときにどちらの経験が生きるかが見どころだ。

2回戦の見どころ

最大の焦点は先発マウンドだ。
長崎日大は初戦を5回で降りたエース・古賀を立ち上がりから使える。185センチの長身から投げ下ろす直球と縦のカーブで初戦は5回無安打7奪三振。初出場で初戦を接戦で戦い抜いた有明打線が、この本格派をどう攻略するかが試合の入り口になる。

有明は左の2枚看板をどう配置するか。
初戦は工が先発して斉藤が5回を投げ切る継投だったが、中5日で両左腕とも状態は万全。
最速146キロの斉藤をどこで投入するかが、長崎日大の勢いのある打線を止める鍵になる。長打の出ている長崎日大打線に対し、有明バッテリーの配球にも注目したい。

そして勝負どころでの一打。有明には9回2死からの逆転を演出した永田という勝負強い1番打者がおり、長崎日大には上位から下位までつながる分厚い打線がある。
競り合いに持ち込みたい有明と、早い回に主導権を握って古賀を楽に投げさせたい長崎日大、どちらの土俵で試合が進むかがポイントになる。

この試合の勝者は3回戦(第11日以降)へ進む。なお「バーチャル高校野球」では、開会式と開幕試合から決勝までの全48試合を無料ライブ配信する。

提供:

スポーツブル(スポブル)

この記事のキーワード