【MLB 大谷翔平】なぜベーブ・ルースの名前が挙がるのか 移籍後3年という物差し
ベーブ・ルースの名前が、大谷翔平とともに再び並んだ。8月19日、大谷はロッキーズ戦で2026年の30号本塁打を放ち、ドジャース移籍後の通算本塁打を139本とした。この数字が、100年以上前にルースが残した記録に近づいている。ただし、比べられているのは通算本塁打数ではない。「移籍後の最初の3シーズンで何本打ったか」という、少し変わった物差しである。
※以下、記録は2026年8月19日(現地時間)終了時点。
大谷がドジャースに移籍したのは2024年。そこから3シーズンで積み上げた本塁打が139本になった。
内訳は2024年が54本、2025年が55本、そして2026年が現時点で30本。移籍1年目と2年目に50本以上を並べ、3年目も8月の時点で30本に届いた。
ルースと並べると、1年目はどちらも54本で同じ。2年目はルースが59本、大谷が55本。3年目はルースが35本で、大谷はまだシーズン途中にある。
MLB公式サイトのサラ・ラングス記者によると、この139本は、あるチームに所属した最初の3シーズンで記録した本塁打数として歴代4位にあたる。すぐ上の3位に位置するのがベーブ・ルースの148本だ。差は9本である。
通算本塁打数で見れば、ルースの714本は大谷のはるか先にある。生涯の数字で並ぶ話ではない。
一方で「移籍後の3年間」という区切りにすると、話が変わる。チームを移った直後の選手が、新しい環境でどれだけ打ったか。その最初の3年に限れば、100年前の記録と現在の選手を同じ土俵に乗せられる。
ルースがヤンキースに移ったのは1920年である。当時のルースは本塁打という概念そのものを塗り替えた存在で、移籍後の3年間で148本を放った。1920年に54本、翌1921年に59本、そして1922年が35本という内訳である。
この148本を上回る選手は、100年の間に2人現れている。ルースは現在3位という位置づけだ。それでも、100年前の数字がいまだ上位に残っていること自体が、当時の突出ぶりを示している。
大谷はそこに9本まで近づいている。
比較の対象が「通算」ではなく「最初の3年」であることには、もう一つの意味もある。大谷のドジャースでのキャリアはまだ3年目だ。ルースがヤンキースで15シーズンを過ごしたのに対し、大谷は同じ土俵に立ったばかりである。
同じ年数で比べたときにどうか。
8月19日を終えた時点で、ドジャースの残り試合は35。9本を打つには、およそ4試合に1本のペースが必要になる。
過去2シーズンの9月を振り返ると、大谷は2024年、2025年ともに9月に10本塁打を記録している。打者に専念した年も、投手として復帰した年も、シーズン終盤に本数を伸ばしてきた。
同じペースで9月を戦えば、9本には届く計算になる。もっとも、月間10本は誰にでも出せる数字ではない。過去2年がそうだったというだけで、2026年もそうなる保証はない。
投手として登板するかどうかも、打席数に影響する。打者に専念した2024年と、投手復帰後の2025年で同じ本数を記録している点は興味深いが、条件が毎年変わることは前提として置いておきたい。
2026年の30本には、もうひとつの意味がある。6年連続の30本塁打到達で、日本選手では初めての記録となった。現役では、シュワバーに続く2人目である。
さらに40本に届けば、移籍後3シーズンの本塁打数で単独3位に浮上する。加えて、4年連続40本塁打はMLB史上15人目、現役では大谷だけの記録になる。
40本以上を5度記録した選手も、現役では大谷ひとりになる。
数字を並べていくと、9月から10月にかけて複数の記録が同時に視界に入ってくることがわかる。
ひとつの本塁打が、複数の記録に同時に効く。30本から40本までの10本は、単なる10本ではないということになる。
ルースがヤンキースで3年目を終えたのは1922年だった。それから100年以上、この記録は残ってきた。
投手としても打者としても一線に立った選手という点で、大谷とルースはしばしば並べられる。ただ、両者が生きた時代の野球はまったく違う。
だからこそ、数字だけを単純に比べることには限界がある。それでも「移籍後3年で何本打ったか」という同じ物差しを当てたとき、100年の隔たりを越えて9本という差が見えてくる。
残り35試合。その差が縮まるかどうかは、9月のバットが決める。
仮に届かなかったとしても、139本という数字が消えるわけではない。移籍後3年で歴代4位という記録は、すでに残っている。9本の差は、そこからさらに上へ行けるかどうかの話である。
ルースの名前が検索される日が続くとすれば、それは大谷がその領域に足を踏み入れているということでもある。
※記録はいずれも2026年8月19日(現地時間)終了時点。
文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部
※以下、記録は2026年8月19日(現地時間)終了時点。
移籍後3シーズンで139本
大谷がドジャースに移籍したのは2024年。そこから3シーズンで積み上げた本塁打が139本になった。
内訳は2024年が54本、2025年が55本、そして2026年が現時点で30本。移籍1年目と2年目に50本以上を並べ、3年目も8月の時点で30本に届いた。
ルースと並べると、1年目はどちらも54本で同じ。2年目はルースが59本、大谷が55本。3年目はルースが35本で、大谷はまだシーズン途中にある。
MLB公式サイトのサラ・ラングス記者によると、この139本は、あるチームに所属した最初の3シーズンで記録した本塁打数として歴代4位にあたる。すぐ上の3位に位置するのがベーブ・ルースの148本だ。差は9本である。
なぜ「最初の3シーズン」なのか
通算本塁打数で見れば、ルースの714本は大谷のはるか先にある。生涯の数字で並ぶ話ではない。
一方で「移籍後の3年間」という区切りにすると、話が変わる。チームを移った直後の選手が、新しい環境でどれだけ打ったか。その最初の3年に限れば、100年前の記録と現在の選手を同じ土俵に乗せられる。
ルースがヤンキースに移ったのは1920年である。当時のルースは本塁打という概念そのものを塗り替えた存在で、移籍後の3年間で148本を放った。1920年に54本、翌1921年に59本、そして1922年が35本という内訳である。
この148本を上回る選手は、100年の間に2人現れている。ルースは現在3位という位置づけだ。それでも、100年前の数字がいまだ上位に残っていること自体が、当時の突出ぶりを示している。
大谷はそこに9本まで近づいている。
比較の対象が「通算」ではなく「最初の3年」であることには、もう一つの意味もある。大谷のドジャースでのキャリアはまだ3年目だ。ルースがヤンキースで15シーズンを過ごしたのに対し、大谷は同じ土俵に立ったばかりである。
同じ年数で比べたときにどうか。
その問いに答えられる段階に、いま来ている。
残り35試合で9本
8月19日を終えた時点で、ドジャースの残り試合は35。9本を打つには、およそ4試合に1本のペースが必要になる。
過去2シーズンの9月を振り返ると、大谷は2024年、2025年ともに9月に10本塁打を記録している。打者に専念した年も、投手として復帰した年も、シーズン終盤に本数を伸ばしてきた。
同じペースで9月を戦えば、9本には届く計算になる。もっとも、月間10本は誰にでも出せる数字ではない。過去2年がそうだったというだけで、2026年もそうなる保証はない。
投手として登板するかどうかも、打席数に影響する。打者に専念した2024年と、投手復帰後の2025年で同じ本数を記録している点は興味深いが、条件が毎年変わることは前提として置いておきたい。
別の記録も視野に入る
2026年の30本には、もうひとつの意味がある。6年連続の30本塁打到達で、日本選手では初めての記録となった。現役では、シュワバーに続く2人目である。
さらに40本に届けば、移籍後3シーズンの本塁打数で単独3位に浮上する。加えて、4年連続40本塁打はMLB史上15人目、現役では大谷だけの記録になる。
40本以上を5度記録した選手も、現役では大谷ひとりになる。
現役最多の456本塁打を放っているスタントンは1度、ジャッジは4度である。
数字を並べていくと、9月から10月にかけて複数の記録が同時に視界に入ってくることがわかる。
ひとつの本塁打が、複数の記録に同時に効く。30本から40本までの10本は、単なる10本ではないということになる。
100年の距離をどう見るか
ルースがヤンキースで3年目を終えたのは1922年だった。それから100年以上、この記録は残ってきた。
投手としても打者としても一線に立った選手という点で、大谷とルースはしばしば並べられる。ただ、両者が生きた時代の野球はまったく違う。
使われるボールも、球場の広さも、シーズンの試合数も同じではない。
だからこそ、数字だけを単純に比べることには限界がある。それでも「移籍後3年で何本打ったか」という同じ物差しを当てたとき、100年の隔たりを越えて9本という差が見えてくる。
残り35試合。その差が縮まるかどうかは、9月のバットが決める。
仮に届かなかったとしても、139本という数字が消えるわけではない。移籍後3年で歴代4位という記録は、すでに残っている。9本の差は、そこからさらに上へ行けるかどうかの話である。
ルースの名前が検索される日が続くとすれば、それは大谷がその領域に足を踏み入れているということでもある。
※記録はいずれも2026年8月19日(現地時間)終了時点。
文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部