文化の香り漂うBRUTUS読者男性へのアプローチ法はこれだ!
MEN’S CLUBは行間からオレオレとナルシシズムが漏れていましたが、実際に誌面上で「ネイビーをポイントで効かすのが俺の洒脱」みたいな一人称の使い方はしていなかったのです。
BRUTUSは誌面上で僕、僕って言っています。なお複数形は「ぼくたち」です。一人称を多用し、しかもその一人称は俺でも私でもなく僕。僕であること、これつまり大人になること(=私)の拒否と、オスになること(=俺)の拒否のふたつと読み取れます。
大人でも、オスでもない、遊び心を忘れない僕の大好きなカルチャーを見て!というのがBRUTUSの基本姿勢です。MEN’S CLUBの俺的ナルシシズムの破壊力はないものの、じわじわとボディに蓄積してくる僕的ナルシシズム。
選ぶならどっちがいい?と知人女性に聞いた所、ナルシストじゃない人がいい、とごもっともな回答をいただきました。
特集「ぼくのともだち。」では文化的な業界人がこれまた文化的な業界人と「あのときの君の作品、文化ってたよね~」「あ、○○さんの作品のああいうところに僕も超文化感じました!」「ほんと、僕ら文化なことができて、文化を分かり合える仲間のいる毎日で幸せだよね」
みたいな仲良しリスペクト&リア充アピールトークが展開されており、読者は殿上人である業界人のありがたいお言葉を拝聴する構成です。友達が少ない人は落ち込むので見ないほうがいい特集です。