一方、母親にとって娘は自分の「分身」という無意識の思いがあるようです。そして娘に対してその思いを表現するとき、母親自身がどのように育ってきたかによって対応が変わります。
・自分ができなかった夢を娘に託して達成したいという方
・自分のイヤな面を娘がそっくりそのまま受け継いでいるので娘を可愛く思えない方
・自分が親に甘えられなかった分、娘に甘えて自分の言うなりにしようとしたり、逆に八つ当たりして辛く当たってしまう方…
娘のほうから見れば、母親がどういう思いで自分に対応しているのかわかりませんから、子供のときはひたすら従うしか生きる術がありませんよね。
もし今、あなたが恋愛でうまくいかないなあ…と思うことがあったら、それはもしかすると母親から植え込まれた価値観や、母親の自分(または父親)に対する態度から得たある種の「思い込み」により精神的に束縛されているのかもしれません。
例えば、あなたの母親は父親とケンカばかりしていて、あなたはしょっちゅう母親から父親のグチを聞かされ「結婚なんてするんじゃなかった」と言われ続けていたとしたら、自分の結婚に対してもなかなか希望が持てなくなるでしょう。恋愛する自信すらなくなるかもしれません。
しかし実際は、あなたと母親は違う人間です。母親がどんなに不幸な結婚生活を送っていたとしても、あなたが同じ道をたどるわけではありません。
逆に母親が幸せな結婚生活を送っていたとしても、母親と同じことをしなければ幸せになれないわけではありません。
あなたは母親の分身ではなく、一人の別な大人であると心底自覚できたとき、母親からの精神的呪縛から解き放たれて、あなたにとってベストな道は何なのかを考えることができるようになります。
自分が迷ってどうしていいかわからなくなったとき、ぜひご自身に問いかけてみてください。「この思いは、どこから来ているのか」「私のこの考えは、私を幸せにするのか」と。
あなたの幸せはあなたが決めていいのです。ゆっくりでいいので、自分の心と会話してみてくださいね。