■「ホント、童貞は恋愛下手で困ります!」
反省気味の真弓さんが注目しているのは、数年来のつきあいである山岳スキーの仲間です。コアメンバーは5名で、真弓さんの他は男性ばかり。
いずれも真弓さんの地元である神奈川県内の大企業で働く30歳前後のエンジニアで、「恋人はいない。たぶん童貞」と真弓さんは勝手な推測をしています。
おそらく全員が真弓さんのことをちょっと好きですが、真弓さんは「ナンバーツー」のシゲアキさん(仮名、31歳)を一番気に入っているそうです。
「リーダーの男性は苦手なんです。身勝手なおしゃべり野郎なので。でも、女房役のシゲアキは、そんなリーダーに黙ってついて行くし、すごく気がきくし、たまに鋭い突っ込みも入れられる人。
いつでも『なんでなんで!』と文句を言っちゃう私とは正反対。女子力が高い男性なんです。女として見習いたいな、と思っています」
見た目はあまりカッコ良くはないらしいですが、大企業でしっかり働いていて、健康的な趣味もあり、性格も良い独身男性であれば、結婚を意識した女性からはモテモテですよね。
実際、「非レギュラー」としてスキーに参加した24歳のかわいい女性がシゲアキさんにアプローチを始めたそうです。
「一緒にお風呂に入っているときに、『シゲアキさんを気になっている』と言われました。もしかして、けん制されたのでしょうか。私はすごく好きなわけではなく、友だちとしてシゲアキを見ているので、『こんなかわいい子に好かれるなんて二度とないチャンスだ!』と興奮してしまいました。その子は見た目だけじゃなくて、ハキハキしていて性格もいいんですよ」
こんなところで熱い友情を発揮してどうするんだ、と言いたくなります。
その後、24歳の彼女はシゲアキさんと2人だけでスキーに行ったりしているそうです。
「でも、つきあってはいないみたいです。それなのに彼氏ヅラしてエラそうなことを言ったりするみたい。シゲアキの意外な部分を知っちゃったな…。ホント、童貞は恋愛下手で困ります!」
真弓さん、他人の心配をしている場合ではありませんよ。ある意味では、あなたも十分に恋愛下手なのですから。
しかし、真弓さんには他にも恋人候補がいます。スキー仲間の一人で、現在は海外駐在中のテツオさん(仮名、34歳)です。
海外に行く際に当時の恋人から結婚をせがまれ、真弓さんにも相談して来ました。友情に厚い真弓さんは「その子と早く結婚したほうがいいよ」とアドバイスをしたのですが、結局テツオさんは彼女と別れてしまいました。
「優しくて、すごくいい人です。駐在している場所ではまったくモテないと嘆いているので、私にもチャンスがあるかもしれません。いざとなったら土下座して頼めば結婚してくれるかな?」
明るくて人懐っこくてどこか寂しげな真弓さん。「一部の男性」に熱烈に好かれるのもわかります。
一方で、真弓さんには恋愛や結婚に関する現実感のようなものがないのです。一人の男性とちゃんとつきあって暮らしていきたい、と心底思っているのでしょうか。
本当は、実家に暮らしながら男友だちはたくさんいる現状に深く満足しているのではないですか。いまだに「フワッフワ」している真弓さんと、半年後ぐらいに飲み直したいと思いました。
「大宮冬洋の薄口アドバイス」
「ゲイ気質」の男性たちと無邪気に遊ぶ時間が何より好きな真弓さん。率直に言って、結婚にはあまり向いていないと思います。体は女性だけど心はゲイだ、と感じるからです。あなたは男同士として男が好きなんですよ。そんな真弓さんにおすすめは、「体は男性だけど心はレズ」の男性です。男ばかりよりも女ばかりの場にいるほうが気楽で、しかもゲイではなくて女好きという男性も世の中にはいます(僕もその傾向があります)。
そんな男性と深い友情を結ぶことができたら、お互いの行動を縛ることなく、自由な結婚生活を送れるかもしれません。
迷えるオンナの懺悔室 スナック大宮の「今夜も薄口アドバイス」