こんにちは。栗原達也です。今回は「不倫」をテーマに話していこうと思う。
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不倫の恋というのは基本的に苦しみのほうが大きい…。苦労が多い割には報われないことを意味する「労多くして益少なし」のことわざは不倫をよく言い表していると思うよ。
もちろん、「不倫」とひと口にいっても、すべてが悪いわけではない。その形でしか愛を貫けないということもあるだろう。
ただし、その場合には並大抵でない覚悟が必要になる。普通なら聞き届けられるワガママや望みは簡単には叶わない、言葉にすることさえできないということもあるんだからね。
複雑な事情を最初から背負い込んで、ふたりの関係を守るために破ってはいけないルールがいくつもある…そんなデリケートなつきあいを続けていくのが「不倫」なんだ。
しかも、結末がハッピーエンドで終わることはほとんどなく、悲しい結末になってしまうことが多いのもまた「不倫」の一面。家庭崩壊や社会的立場の失墜、果ては体や心がボロボロになってしまったり…。
もともと、「不倫」という言葉には、どことなく自分を酔わせて、己を見失ってしまう雰囲気があるんだよね。具体的には、相手への愛情よりも「不倫」という人には言えない秘密を抱えている自分にうっとりして、のめり込んでしまったり。
または、明るくてさわやかな恋とは正反対といえるから、そのうしろ暗さがかえって刺激的に感じて、表ざたにはできない恋の醍醐味を味わっている背徳感を手放せないなんてことも多いんじゃないかな。
つまり、「不倫」という蜜の味が珍しくて、そのぶんだけ甘美に思っているだけなのかもしれないんだ。