発言小町に「婚活で出会った彼との今後」という投稿が寄せられました。37歳のトピ主さんは、40歳の彼と交際を始めて1か月。将来的に子どもを望むかという話をした際、彼は「今は望んでいない」と答えたそうです。
トピ主さんはいつか気持ちが変わるかなと期待しているそうですが、「現実的に考えてタイムリミットもあるので、悠長にいつまでも待ってもいられません」とのこと。彼と別れて別の出会いを求めるべきか、彼の気持ちの変化を待つべきかについて、アドバイスを求めています。
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■「いつか変わるのを期待」するのは得策ではない
トピ主さんは現状、「その彼と結婚して子どもを持つこと」が一番の理想形だと感じているようですね。
それと同じく、彼にも自分の理想の人生を望む権利はあります。叶うかどうかはさておき、です。
今の彼が「子どもを望んでいない」と言っているのであれば、まずはそれを受け止めてみましょう。
「出産のリミットまで時間がない」という不安を感じるのは、女性として自然なこと。気持ちは非常によくわかります。でも、いくらそうだとしても、相手が変わることに期待して“身を預ける”のは、「あなたが私の悩みをなんとかしてね」という責任の丸投げにもなってしまいます。
相手の考えを自分の願望に添ってねじまげて捉えていると、あとで苦しむのは自分自身。そうではなく、「自分はどうしたいか」を突き詰めてみましょう。トピ主さんにとっては、「気の合うパートナーと生きること」と「子どもを持つこと」、どちらへの思いがより強いですか? 難しい二択だとは思いますが、その考えをまとめた上で、「望む未来に繋がる」と思う選択を自分で行っていくことが肝心です。
■「自分のトピック」として、彼に話してみよう
ところで、「トピ主さんが子どもを望んでいる気持ち」は彼に伝えましたか? “一般論”で聞くのと、恋人の気持ちとして聞くのでは、彼も受け止め方が変わるはずです。
「私は子どもが欲しいと思っているけど、出産までタイムリミットが近いと考えているので不安に思っているんだ」「でもあなたが好きで、前向きに交際を続けたい気持ちもあるから、悩むこともあるよ」といったふうに、“気持ち”にフォーカスして伝えてみましょう。「彼に自分の不安を解消させよう」とするのではなく、自分のトピックとして扱うことが肝心です。
そうすると、彼も彼なりに今できるやり方でその気持ちを受け止めてくれるはず。もしかしたら、「僕は子どもは欲しくないから、じゃあ離れたほうが君のためだね」という結論を出すこともあるかもしれません。それならばそれで、トピ主さんも諦めがつくのではないでしょうか。
■「せっかくの彼氏」は、サンクコスト効果が働いているだけかも?
彼はとてもやさしく誠実で、私にはもったいないような人、とのこと。別れて違う相手が見つかるかは「年齢のこともあるし自信がない」ものの、彼と一緒なら子どもを持たない人生で後悔がないかと言われると、そこまでの覚悟はまだ持てない、ともあります。
「せっかくの彼氏」という思いが強いのであれば、もしかしたらトピ主さんの心では“サンクコスト効果”が働いているだけかも。
これは、自分が労力をかけたものは実価値よりも価値がある、と信じようとする心理のことです。「もったいない」という気持ちに惑わされず、自分が本当に望む未来は何なのか、しっかり考えてみるようにしましょう。
そうではなく、彼に愛情を持ち始めていて別れられない……ということであれば、半年~1年ほど関係を育んでから改めてどうするか決める、という選択肢もあります。
二人は交際してまだ1か月。本当に尊重しあえるいい関係になれるかどうかは未知数です。「彼と歩む人生」に期待する部分があるならば、期間を定めた上で、しばらくは二人の時間を大切に過ごしてみるのがベストではないでしょうか。
もちろん「子どもが絶対にほしい!」という思いを自覚するならば、今の時点で別れを決めてしまうのもひとつです。ただし、その選択とて子どもを持てることを確実に保証するものではない、という点は心得ておきましょう。
男女とも「子どもを作ることができるかどうか」に年齢の影響はありますが、ペアになってみないと分からない部分もあります。「妊娠に関してはある程度、人がコントロールしきれない、人知を超えた部分がある」と謙虚に考えていたほうが、心健やかに生きていけるのではと個人的には思います。
ともあれ、何事も“焦り”はあまりいい結果を生みません。時間を大切にしたいならば、「ぼんやり、ダラダラはしないぞ」くらいの心持ちで目の前の1日1日を大切にしていきましょう。
彼と関係を育んでみるにしろ、別れて別の男性を探すにしろ、ひとっ飛びに目指す場所に行けるわけではないとしたら、「きちんと考え、自分が最善だと思う“今”をきちんと歩むこと」が、遠回りに見えて一番確かな道ではないでしょうか。納得のいく選択ができますよう、応援しています。
(外山ゆひら)