「甘え下手」な私。付き合うと情緒不安定になり、うまくいきません。

付き合い出すと、恋人に「自分のすべてを受け入れてほしい」と思ってしまい、情緒不安定になっては別れる、ということを繰り返している――。そんな30歳女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。

「私のような人間でも、相手とうまくやっていく方法はあるのか、割り切ってひとりで生きていった方が良いのか」と意見を求めています。

目次

・ いわゆる「甘え上手」な人は、どこが違う?
・ 「甘えたいのに、甘えられない」を克服するには?
・ 「今」と「未来」に焦点を当てていこう

「甘え下手」な私。付き合うと情緒不安定になり、うまくいきません。

© shevtsovy - Fotolia.com


■ いわゆる「甘え上手」な人は、どこが違う?

長女で、幼少期から優等生タイプだったというトピ主さん。「周りに甘えることが苦手」「他人に否定されることに慣れていない」といった自己分析もされています。どうやら、ずっと心に押し込めてきた“甘えたいのに甘えられないフラストレーション”を、彼氏となる相手にすべてぶつけてしまうために、交際がうまくいかなくなる様子。

ほどよく周囲に甘えられるようになることが、打開策になるかもしれません。その方法を探っていきましょう。


まず、いわゆる“甘え上手”な人を観察すると、分かることがあります。彼・彼女らは「誰かが手伝ってくれたらラッキーだな〜」くらいのライトな気持ちで、近くにいるよさそうな人にヘルプの打診を試みている。本当は自分で取り組むべきこととは分かっていながらも、“ちょっと試しに”頼んでみている、といった様子です。

断られたときにも、「ま、仕方ない」「やっぱダメか(笑)」などと明るく受け取ります。仮にすねたような態度を見せたとしても、本気で傷つくようなことはない。だからこそ、断る側も気楽でいられるし、「次に余裕があるときは助けてあげよう」などとも思われやすいようです。

■ 「甘えたいのに、甘えられない」を克服するには?

一方、「甘えたいのに、甘えられない人」というのは、断られることや拒否を恐れていることが多いです。甘えや依頼を断られると、ひどく傷つき、自分のすべてが否定されたような気持ちにもなりやすい。
そのため、「この人なら絶対に拒否されない」と信じられる相手にだけ、日頃から溜め込んでいる「甘えたい気持ち」をぶつけてしまう――。

しかしながら、「他人の甘えをいつでも、いくらでも受け止められる人」というのは滅多にいません。どんなに懐の深い人でも、気分や状況的に余裕のないときはありますよね。そんなときに、甘えや依頼を断ったからといって、「前は助けてくれたのに!」と責められたり、「もう私のこと嫌いなの?」なんて悲しまれたりされたら、どうでしょうか。この相手は受け止めきれない、と感じてしまうこともあるかもしれません。

どんな相手も、自分と違う時間のなかを生きています。「他人と自分は違う存在なのだ」としっかり分かっていれば、甘えや頼みを拒否されたとしても、それは相手側のそのときの判断というだけで、こちらの存在まで否定しているたわけではない、と理解できるはず。

そうしてむやみに傷つかなくなれば、余裕のなさそうな相手を見て、「どうしたの、何かあったの?」なんて思いやれることもあるかもしれません。
特に恋人同士の場合、そのようにお互いに心を支え合えると、絆も深まりやすいです。

その理解をした上で、「軽く甘えること」にも慣れていけるといいですね。最初は「断られるかもしれないけど、ま、やってみるか」などと思えるときに、周囲の誰かをちょっと頼ってみましょう。例えば高い場所の物を取ってもらうなど、些細なことで構いません。断られる前提でいれば、手伝ってもらえたときに大いに感謝の気持ちを持てるようになり、対人関係にも好循環が生まれていきやすいでしょう。

■ 「今」と「未来」に焦点を当てていこう

家庭環境の影響もあり、男性に対して「憧れ」と「敵意」が混在している、というトピ主さん。そういう側面もあるのかもしれませんが、過去にばかり焦点を当てすぎると、「過去のせいで私はこうなんだから仕方ない」といった諦めの論理にもなりやすく、本当に望む未来へ繋がりにくくなってしまうこともあります。

のちの投稿では、「恋愛は今後一切諦める」などとも書かれていますが、そのようにネガティブな気持ちになってしまうときは、「うーん、今の私はこう思ってしまうな」などと、少し自分を俯瞰して捉えてみてください。


その上で、現在と未来に焦点を当てていきましょう。30歳。ここからの人生は、まだまだ長いです。“パーフェクト”になんてなる必要はないし、自分を見つめる勇気を持っていれば“パートナーといい関係を築く力”も必ず上達していきます。

「今の私には、こういうところがあるみたいだな。じゃあ次はこうすれば良くなるかな?」。そんなふうに試行錯誤していくことを、ぜひ諦めないでほしいなと思います。
(外山ゆひら)
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