「デートの会計時に厚かましい態度を取れない」という投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。「男性との食事の際にしっかり支払いをすることが多い」という33歳のトピ主さん。しかし、“奢られ上手”な友人の話を思い出してはモヤモヤしたり、割り勘で偉そうにしてくる男性にむなしくなったり、デートがいまいち楽しめないそうです。
かわいく美しく甘える方法や賢い振舞い、あるいはそんなことを考えずに楽しく付き合っていく方法を教えてほしい……と綴っています。
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「相手を見定めるためだけ」のデートだから、楽しくない!?
恋愛より結婚をしたい思いがあり、「モタモタしている場合ではないのに、ケチさが見える男性だと少し躊躇してしまう」と悩める心境を綴っているトピ主さん。好意を持った男性との食事でも、割り勘だとモヤモヤしてしまう……とのことですが、好意やデートが楽しかったという気持ちが、お金のことに負けるのは、その程度の気持ちしか感じられない相手だったから、とも考えられます。
仲がいい友達ならば、割り勘でも損した気持ちにはなりにくいはず。まだよく知らない相手で、しかも恋愛対象として「見定める」ようと思って臨むからこそ、奢ってもらえないと、女性としての価値を認められていないような、時間を損したような気持ちになるのでは、と推測しました。
「知人や友人として仲良くなり、徐々に好意を持ち合ってからデート」という形であれば、こうした問題は起こりにくいと思いますが、「相手をまだよく知らないけれど、とりあえずデート」という流れも、大人になれば少なからずあると思います。モヤモヤしないためには、「相手の人間性や将来性を見極めよう」という意識はできるだけ捨て、「ただ楽しい時間を過ごすために会うんだ」という意識でデートをしてみるのが有効だと思います。
“奢られ上手”になる秘訣も、そんなところに潜んでいるかもしれません。
「奢られること」は愛情表現なの? 他人と比べてしまう理由
こと恋愛となると、「奢ってくれるかどうか」を意識してしまう、という女性は少なくないですよね。そこには以下のいずれか、または複数の理由が関係していると考えられます。
1)奢られると、女性として大切に思われている気がするから
2)男性に奢られる女性のほうが、価値があると思うから
3)他の女性たちと比べて、「待遇の不平等」を感じるから
4)男性のほうがたくさん飲み食いするので、割り勘だと不平等だから
5)男性のほうが給料が高いので払うべきと思うから
6)気前のいい男性が好みだから
「極端な友人のケースと比較しての被害者意識」という記述を見る限り、トピ主さんには(3)の「あの子だけ恵まれていてズルい!」といった心理はひとつあるようですね。他人を羨む気持ちを持つのは人の常ですが、羨み始めたらキリがないのもまた事実。世の中には、友人よりもっと“奢られ上手”な女性もいるでしょうし、裕福で、お金のことなど全く意識せずにいられる人もいます。
他人を羨む心理は、「現状に満足できないとき」に多く生まれます。トピ主さんの場合、もしかしたら「急いで結婚相手を探さなければ」「だけど、うまくいかない」という焦りやストレスが、そうした感情に繋がっているようにもお見受けしました。
奢ること=男性の本気や誠意、とは限らない。心ある関係を築くには
気になったのが、「割り勘にしたのにペタペタ肌を触られたり偉そうにされたりすると、非常に虚しい気持ちになってしまい、お付き合いを進めるのも憂鬱に感じてしまう」という記述です。
これは(1)の“割り勘だと女性として大切にされているように感じられないから”というのが理由なのでしょう。しかしながら、心ある人物かどうか、男性がこちらに本気かどうかはお金の支払いだけでは判断できないもの。「時間をかけて関係を築こうとしてくれるかどうか」「しっかり人として向き合ってくれるかどうか」などの観点も持っておくのがオススメです。
“心ある人間関係”を築くには、ある程度の時間が必要ですし、多面的に人を見ていく姿勢も必要です。
割り勘にされたことが多少引っかかっても、「この人はそういう人なのだな」と相手の一部分として受け止め、人としての付き合いは続けていれば、その人が持つ別の魅力が分かってきて、お金のことが気にならなくなってくる……なんてこともあるでしょう。
「絶対に奢ってくれる男性がいい!」と思うならば、いっそ開き直ってそこを重視していくのもひとつです。他人の評価軸ではなく、「自分が納得いく結婚」ができるのが一番の幸せですよね。自分がどんな相手や結婚生活を望んでいるのか、漠然としているならば今一度、具体的に再考してみましょう。
その上で、「世間の事情や友達がどうであれ、私は私らしい相手と、私らしい結婚をすればいい」といった強い心持ちを持っていれば、必要以上に“モヤモヤ”せずにお相手探しを進めていけるはず。自分の価値観や感覚を信じて、自分にとっての“最高の相手”を探していきましょう。応援しています。
(外山ゆひら)