どうしても「いい人」を好きになれない。この恋愛傾向は治る?

「所謂『いい人』を好きになれない」と悩む女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。トピ主さんは、これまで「ちょっと悪いというか癖のある」男性とばかり恋愛をしてきたとのこと。一方で、「『あの人すごくいい人だよね!』と言われるような人を好きになれた経験がない」そうです。

現在、交際を申し込まれている男性がいるそうですが、まさに「いい人」タイプで、非の打ち所はないものの、異性としての魅力を感じられない。自分のこの恋愛傾向は治るのでしょうか、と問いかけています。

目次

・自分が“いい人”を演じていることに、理由があるのかも?
・自分も「いい人」をやめてみるか、恋愛傾向を素直に受け入れるか

どうしても「いい人」を好きになれない。この恋愛傾向は治る?

©Kirill Grekov - stock.adobe.com


自分が“いい人”を演じていることに、理由があるのかも?

その男性は見た目もよく、驚くような高収入なのに、傲慢さや嫌味も全くない。しかし、トピ主さんは一緒にいると「学校の授業のようで」「ちょっと息苦しく感じられてしまう」と心境をつづっています。

その理由の一端と思われる記述があります。
「自分もいい人でありたいと思いますし、まあまあいい人だと思います」「他人が見ればきっと90点くらいのいい人を演じている」という部分です。自分自身が“いい人”を演じているからこそ、同じタイプの男性に”異性としての魅力”を感じにくいのだろうと推測します。

恋愛相手は、通常、自分が最も心を開ける(開きたい)相手。いい人を演じてしまうトピ主さんにとっては、「ちょっと悪いというか癖のある」男性といるほうが居心地の良さを感じるのだろうと思います。なぜなら、そうした相手といるときは、「いい人であらねば」という重荷を気兼ねなく下ろせるから。そういう男性は自由で頼もしく、かっこよくも見えるのかもしれません。

逆に、いい人タイプの男性と一緒にいると、「自分もいい人を演じ続けなくてはならない」という無意識のプレッシャーで息苦しく感じてしまう――。

女性は特に、小さい頃から「いい子」にしていると褒められることが多いため、いい子を演じてしまう癖を知らずに身につけているケースが少なくありません。
だからこそ、いい子ぶらずに堂々と生きているように見える男性に対して、開放感や魅力を感じやすい。本能的な異性の好みもあるでしょうが、そうした心理面の影響も少なからずあるのではと思います。

自分も「いい人」をやめてみるか、恋愛傾向を素直に受け入れるか

では、それを踏まえた上で、トピ主さんは今後どうしていけばいいのか。2つのスタンスを提案します。

A)「いい人を演じてしまう癖」をやめてみる

今回投稿をされたのは、「今交際を申し込んでくれている男性のことを好きになれたらいいのに」という思いもあるからなのでしょう。であれば、まずは自分から“いい人”を演じる癖をやめてみるのもひとつです。一朝一夕には難しいと思いますが、「こういう生き方は疲れるから、もうやめよう!」と何度も意識的に心がけることで、少しずつ変わっていけるケースもあります。

常に聖人君子であろうとせず、90点を取ろうとせず、時にはダメな自分も周りに見せていく。
嫌な言動をしてしまっても、「これも私の一部分」と自分を許してあげる。そうした日々の心がけが少しずつ、トピ主さん自身の考えや恋愛観にも変化をもたらしてくれるかもしれません。

B)自分の恋愛傾向を受け入れ、うまくやっていく術を探る

一方で、今の恋愛傾向を貫く道もあります。「私は癖のある人が好きなんだ!」と開き直り、そういう相手とうまくやっていく術を探る。トピ主さんは離婚経験があるとのこと、「癖がある男性だったからうまくいかなかった」「次こそはいい人を選びたい」という気持ちがあるのかもしれませんが、世の中の“癖のある男性たちの結婚”がすべてうまくいっていないわけではないですよね。ひとくくりにせず、「単にその相手とうまくいかなかっただけだ」と考えてみましょう。

もしかしたら、癖のあるところに惹かれたのに、結婚して家族となるにつれ、「自分と同じように、いい人として振舞ってほしい」と相手を矯正したくなる場面が増え、衝突してしまったのかもしれません。もしそうであれば、「自分と反対のタイプだから惹かれた」という事実をしっかり自覚し、距離感をうまく調整することで、次の相手とはうまくやっていけるかもしれません。


癖のある男性との恋愛に疲れ、卒業したいと思っているならば、Aの努力をしながら、いい人に見える男性の“意外な一面”を根気強く探してみるのも一案です。一方で、「やっぱり恋愛感情で惹かれる男性と一緒にいたい!」と思うなら、迷わずBを選べばいい。恋愛や結婚に何を求めるかにもよりますが、どんな相手を、そしてどんな人生を選びたいかは、トピ主さんが自由に決めていいことです。

ものすごく心惹かれる相手に出会ってしまえば悩む余地もなくなるかもしれませんが、まずは今ある選択肢からじっくり考えて、「私はこうしよう」という答えを導き出していくといいと思います。応援しています。
(外山ゆひら)

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