結婚するか次第で就職先を決めたい。「将来の相談」は重荷ですか?

交際中の男性に転職と結婚について相談すべきかどうか悩んでいる女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。

「一生結婚できないかもしれないので自分で食べていけるだけのお給料をもらえる仕事に就きたい」との考えから、現在転職を検討しています。しかし本心では「彼と結婚し、(今の)事務職を続けて共働きをする」のが理想のため、結婚の可能性の有無を彼に相談したい気持ちがあるとか。プレッシャーや重荷にはなりたくないが、どう聞けばいいのか……と読者にアドバイスを求めています。

目次

・「結婚への道」は千差万別で、自分だけでは選べない
・「今は何をすべき時期なのか」を考えてみよう
・「自分がどんな人生を送りたいか」の視点も忘れずに

結婚するか次第で就職先を決めたい。「将来の相談」は重荷ですか?

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「結婚への道」は千差万別で、自分だけでは選べない

彼は社会人2年目。交際期間もまだ8か月とのことで、「正直そこまで結婚についても考えられないだろうし重荷になると思うと余計に相談しづらい」とのこと。彼に尋ねて「結婚する気はない」と言われるのも怖いし、する気がないと言われても別れたくない、彼が大好き……といった記述も見られます。

結婚に至るまでの経緯や状況は千差万別。
残念ながら、万人に共通する法則はありません。今回の件も例えばですが、下記のようなあらゆる可能性が推測できるでしょう。

――「不十分な収入だから養って」という雰囲気を醸し出すことで、彼はトピ主さんとの結婚を望まなくなるかもしれない
――収入が不十分な状態でいたほうが、切羽詰まってトピ主さんに勢いが付き、結婚に漕ぎつけるかもしれない
――転職して十分な収入を得られるようになったほうが、彼も安心して結婚を決断するかもしれない
――トピ主さんが県外や忙しい仕事に転職をすれば、それが原因で彼と別れることになるかもしれない

いずれにしても、トピ主さんが望む将来(不十分な収入の現職のまま結婚)を叶えられるかどうかは、彼の性格や価値観、そしてトピ主さんへの想いの深さも関係してくるでしょう。「結婚をするかどうか」「結婚後どんな生活をするのか」は絶対にひとりでは決められない、ということでもあります。

「今は何をすべき時期なのか」を考えてみよう

つまり、本気で結婚を考えているのであれば、怖くても彼と直接、話し合ってみるほかありません。思いきってぶつけてみれば、今の時点での彼の答えは聞けることでしょう。

しかしトピ主さんは、「(結婚を決めるには)交際期間がまだ十分でないのでは」とも感じているのですよね。確かに、結婚を決断するには二人の関係が熟しているか、もしくはお互いが人としてそれなりに成熟しているか、どちらかの要素が必要なように思います。


もし二人がまだ結婚話をする段階に来ていないと思うならば、「年齢的に少しでも早くしたほういい」と感じている転職のほうを、まずは優先してみるといいようにも思いました。

その場合、彼には「近々、転職をしようと思う」とだけ相談してみるのもひとつ。仮に彼のほうから結婚に絡めた意見が出てくるようであれば、それを加味して転職先を考えるのもいいでしょう。今回、結婚の話が出なかったとしても、「いざ結婚の時期が来たら、そのときにベストなライフスタイルに変えよう」「結婚前にできるだけ貯金を増やしておこう」等々の心づもりをしておくと、転職活動にも前向きに励めるのではないでしょうか。

彼の考えを知った上で決断したいのであれば、「将来どんな家庭を持ちたいと思っているのか」「働く女性やパートナーをどのように捉えているのか」等々の話題を持ちかけてみて、彼の価値観を探ってみるのも一案です。

「自分がどんな人生を送りたいか」の視点も忘れずに

トピ主さんが「結婚するなら(収入が不十分な)事務職のままでいい」と考える理由は、家事や子育てをする将来も考えてのことだろうと推測します。ただ“一人前の仕事”というのは、人生を選択する自由や人生の意義、誇り、人との豊かな出会いなどを与えてくれることも期待できるものです。

「一人前に稼げる女性を目指すかどうか」は、ぜひそうしたことも加味した上で長い目で考えてみてくださいね。
彼の意見を参考にしたとしても、「どういう自分でいたいか、どういう人生を送りたいか」は、最終的にはトピ主さん自身しか決断できないことですから。

それにトピ主さんには、「転職も結婚もかなえる」という道だってあるわけです。転職をして一人前の収入を得よう!と頑張るトピ主さんのことを、彼は誇りに思い、そういう自立心のある相手とならば人生を共にやっていけそうだ、と結婚に前向きになるかもしれない。

お互いにフルで共働きとなれば、将来的に家事分担など現実的な問題も出てくるでしょうが、社会全体がこの問題をどうにか乗り越えようと変化している時代。「女性が一人前に稼げる仕事をする=結婚しにくくなる、結婚生活をうまくやれない」という図式に、自分たちを画一的に当てはめる必要はないようにも思います。

先入観や固定観念にとらわれず、まずは自分の人生設計とそのために必要なお金についてしっかり考えてみましょう。その上で「二人の人生設計も話し合いたい」と決心できたときに、彼にも話を持ちかけてみるのがベストな気がしました。応援しています。

(外山ゆひら)
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